2016年9月24日 (土)

トルコの無人偵察機アンカー、実戦配備はいつ?

 アンカーはトルコのTAI(Turkish Aerospace Industries, Inc.)が開発・製造した無人航空機(UAV)。ドローンと言っても良いのかも知れないけど、このサイズだとイメージ的に「ドローン」じゃない?

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TAIのサイトより>

 アンカ、もしくはアンカー鳥というのは民話・伝説に出てくる霊鳥で、フェニックスのようなの。ラシードも『集史』の中で、オン=ハンの本名・トオリル(トグルル)の名前の意味を「トオリルとは、(イランから見て)西の地方でアンカーといわれる大鳥と似たようなものである云々」と説明に使ってるくらいだから、イスラム世界では誰でも知っているポピュラーな神獣なんだろうね。
 去年のニュースでは「2016年に実戦配備される」ってあり、今年のニュースでは「2017年から……」ってなってる???なにそれ、遅れてるんですかね? まぁ、この手のモノだとよくある話ではあるんだけどさ。

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<「前翼機」と聞けば日本人なら誰でも思い浮かぶ震電と同じくらいの大きさかな。:wikipediaより>

尾翼が上側に付いてるけど、やっぱプレデターに似てるよねぇ。純トルコ製とはいうものの。

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MQ-1 プレデター:wikipediaより>

サイズも同じくらい。

  アンカーA    RQ-1 プレデター

全長:8 m        8.22m
翼幅:17.3 m      14.8m
翼面積:13.6 m²     11.5m²

最大離陸重量:1600 kg 1020kg
最高速度:217 km/h   217 km/h
巡航速度:204 km/h   130–165km/h

 じゃあ何でプレデターじゃ駄目なんだろうね? トルコなんかNATO加盟国なんだからアメリカから買えばいいような気もするけど。
 もっとも、日本でも最新鋭戦闘機アメリカから買おうとしたら、機能が制限される、みたいな話なかったっけ? トルコだとイスラエルが近過ぎてあんまり見えすぎる偵察機はアメリカが売ってくれなかったりするのかもね。……いや、知らないよ? わしゃぐのたじゃないからね。
 この辺、中東地域を研究している専門家に聞いてみたいところ。

 やっぱり、実戦に使うとなればISISに対して使うんだろうなあ。それはまぁ、いいとして(他国の上空を飛ばすのか、というのも問題のような気もするが)、クルド系のゲリラにも使うんだろうなあ。トルコにそういう技術力があるっていうのは喜ばしい事なんだけど、自前で作らなきゃならないほど必要とされているって、そういう事なんだろうと思うと悩ましい。

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2016年9月23日 (金)

映画「ヴァイキング」

ヴァイキング」オフィシャルトレーラー

2016年ロシア
監督:アンドレイ・クラフチュク
キャスト:
ヴラジーミル公…ダニーラ・コズロフスキー
イリーナ…スヴェトラーナ・ホッチェンコヴァ
スヴェネルド…マクシム・スハーノフ
ログネダ…アレクサンドラ・ボルティチ

 ロシアで2016年12月公開予定の映画。日本ではどうですかね?バイキングものだったら公開されるかな?

 監督は「提督の戦艦」の人ですな。プロデューサーは「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」「提督の戦艦」と同じ。配役はいまいちよく調べられんかった。随分前からこの映画の話は噂に聞いていたような気がするけど、製作には七年もかかっているそうな。

トレーラーの説明欄には、

中世初期、長大な剣と暗黒の血の掟の時代。支配氏族内での内紛。兄弟の突然の死の罪が大公に降りかかる。掟に従って彼に報復しなければならなくなったのは、異母弟の私生児だった。

……みたいな事が書いてあるんだけど、「大公」とか訳を付けて良いかどうかはよくわからない。教えて!ロシアの歴史に詳しい人!! これ、リューリク朝の話だよね? 映画の内容がわからないので、映画のキャッチであろう括弧書きしてあるところが訳せない。仮に訳すと、「(対外)戦争のためより、共同体の(内紛の)ために、より大きな剣が必要だった」(?)。

 一応歴史モノに分類されているし、トレーラーを見る限りでは良さげなんだけど、日本に来るかなぁ?

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2016年9月18日 (日)

世界初のマヌル研究センターがアルタイにできるよ

 ネットですっかり人気者のマヌルネコ。でも、大型ネコ類の御多分に漏れず絶滅危惧種なのです。

(2008年にブレイクしたというからこのYouTubeくらいが最初か?確かに、初期にこの映像を見た記憶がある)

 ロシアでは、ザバイカル、トゥバ、アルタイ辺りに生息していて、レッドデータブックにも載っていて保護されているけれども、隣接するモンゴルでは毛皮獣として今でも狩られているような状態です。

 中央アジアの他の国々にもマヌルはいます。でも、どうもはっきりした個体数とかはわかっていないみたいです。それぞれの国の様々なデータや経験が単発・個別的にあるだけでまとめられていなかったんですね。まぁ、同じ個体が国境を越えていたり、国によって調査の手法が違うとまとめにくそうではあります。

 2016年9月14、15日ノヴォシビルスクでロシア、アメリカ、イギリス、タジキスタン、カザフスタン、スウェーデン、モンゴル、ウクライナの学者が参加して開かれていた国際フォーラムで、こういったモノをまとめようと話し合われ、ある程度設備のあるアルタイ共和国のサイリュゲム国立公園に集約したらどうかということでまとまったとのこと。 世界初のマヌル研究センター(?)になりそうです。

元ネタはこのあたり:
ノヴォシビルスクでマヌル研究に関するカンファレンスが行われた(ヴェスチー・ノヴォシビルスク)
サイリュゲム国立公園がマヌル研究の場になる(サイリュゲム公園公式)

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2016年9月14日 (水)

ラーダ・ニーヴァが2015年に最も売れた車になったですと?

……まぁ、カザフスタンで、ですけど。
 カザフスタンのアジアアフト社(在ウスチ・カメノゴルスク)が生産してるモデルだそうです。

元ネタはこの辺とかいろいろ
ラーダ4×4(「ニーヴァ」)がカザフスタンで販売トップに

 ラーダ・ニーヴァはソ連時代(1977年)からある車ですね。ソ連車で唯一日本で販売された事のある車だそうで。今でも中古車で検索すると出て来ます。そもそも、コスイギンの音頭取りで開発が始まった、なんて話を読むと時代を感じます。

 もちろん、モデルチェンジが繰り返されて当時と同じではありませんが、外観はあまり変わっていませんね(もっとも、似たようなタイプの車、1970年からあるスズキのジムニーもあまり形が変わっていないのがあるような……)。

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ラーダ4×4 5ドア(VAZ2131)アジアアフト社HPより)

 世界中どこでも走っているランドクルーザーが5位以内に入っていないのが意外なんですが、価格面で太刀打ちできないんでしょうかね? あと、現地生産していないからとか。中古では入っているのかもしれませんが、カザフスタンには行ったことがないのでわかりませぬ。

 でも、ヒュンダイやキアやシュコダを抑えて一位って地味にすごくないですかね?

Škoda Rapid registered March 2013 1598cc
シュコダ・ラピッド(wikipediaより)

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2016年9月11日 (日)

チャイナマネーがサハでマンモスの牙を爆買いしてるってよ

 タイトルが全てなんですが(でおち)、サハ(ヤクーチャ)ではマンモスの牙を巡ってゴールドラッシュのような状態になっているらしいですぞ。

マンモス狩り:ヤクーチャで新種の「ゴールドラッシュ」 (ロシア語・写真多数)

 象牙の取引が厳しく制限されているので、その規制に引っかからないマンモスの牙を獲って一攫千金を狙う象牙ハンターが殺到。サハの辺鄙な村に億万長者村が出現しているとか。

 下の方に出ているのは毛サイの角ですね。これも確か漢方とかで中国で人気があったモノではないかと。

 サンゴ騒動の時もそうでしたが、数年後の取り尽くされて荒涼とした沙漠だかツンドラだかが残される未来しか見えないのですが、大丈夫なんでしょうか?? たぶん大丈夫じゃないと思うんですが……。

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2016年9月 6日 (火)

「ラノベのようにすらすら読める集史」シリーズをKindleしてみたよ

 Kindleアンリミテッド人気にあやかろうと、ウチも「ラノベのようにすらすら読める集史」シリーズなるものを始めてみました。

Jami2
集史: 部族篇2 ラノベのようにすらすら読める集史

 →にある『届かなかったLove Letter』のラシードが語っている、というイメージで書いたので、少々調子に乗り過ぎな気もしますが、いかがなものでしょう?
 アンリミテッドで読める方、有料でも読んでやる、という親切な方、是非とも感想をお聞かせ下さい(「え?集史ってこんなんだっけ?」とか)。

 いや~、それにしても「部族篇2」翻訳してから3年、見直してみると随分いっぱいいっぱいだったんだなぁ、と感慨深いですな。序文のワケワカランぶりにうんうん唸った後でこれ見るとそんなに難しくなく読めて、「クソっ、クソっ、なんて自分はロシア語できないんだ」と思いながらも取り組んでいるウチに少しは進歩したのかな?……だといいな~。

 で、新シリーズ記念に、既発表のヤツの無料キャンペーン、9月11日までやってるるるr。
是非ダウンロードしてみてね~。

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2016年8月28日 (日)

モスクワに新しい観光名所ができる?

 モスクワ・クレムリンのスパスカヤ塔のすぐ内側にあった14番館取り壊しに伴い、発掘調査が行われているけど、そこでモスクワ最古の銘文が刻まれた礎石が出土したそうな。

モスクワ・クレムリンにおける新たな考古学的調査
(ロシア科学アカデミー考古学研究所・ロシア語、写真多数)

 ここにはもともと、1365年にアレクシー府主教が基礎をおいたチュードフ修道院があった場所で、ソヴィエト時代の1929年に破壊され、その上に14番館が建てられていた。
 14番館が取り壊されることになったので、2015年12月から発掘調査も行われていたわけだ。14番館もロシア革命後最初にクレムリンに建設された建物で、長らく最高会議幹部会が置かれていたということで、冷戦期を経験してきた者にとっては歴史的な建造物に思えるのだけれど、このたび完全に解体された。

Kremlin administration building 14
<14番館:背後にスパスカヤ塔がちょこっと見える>(wikipediaより

 何で英語でクレムリ「ン」と言うのかは知らんけど、クレムリというのはロシア語で城塞という意味。もともとこのモスクワ川に臨む高台の上に築かれた城塞(クレムリ)がモスクワの起源だから、あそこは掘れば何か出てくるわけ。しかも、文献史料からクレムリンの中でもあの場所がもっとも最初に建造物が建てられたことになってるから、期待値は高まっていた。

 で、期待通り/リンク先の写真の通りの興味深い結果が出た。
 文献通りであるなら、あの礎石に刻まれた銘文は、モスクワ最古の銘文ということになる。
 まぁ、草原者的に興味あるのは、13世紀半ばに激しい火災の跡があるって点だね。元記事(大元ウルスの記事という意味ではないぞ)には「バトゥの略奪?」なんて疑問符付きで書かれていて、それ直に見たい!って目が輝いちゃう(笑)。

 ニュースでもプーチンがこの発掘現場を視察する様子を流していて、ここを地下博物館にするよう任せたっていうことだから、そのうち、クレムリン内に新しい博物館が出来るかもね。

プーチン視察の様子(RT)

 余談だけど、アレクシー府主教っていうのは、ロシア映画「オルド」でスハーノフが演じてた主人公(一応)だよね。
 1365年っていうとあの映画のあとになるのかな。馬でトコトコ去るシーンで彼の出番は終わるけど、モスクワに帰ったあとこういうことやってたのかぁ、と妄想しながら遺跡見物をしたら楽しそう。

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2016年8月22日 (月)

ドキュメンタリー「ロシア:氷に隠された自然の神秘」

ナショナル ジオグラフィック チャンネル
ロシア:氷に隠された自然の神秘(2015)

 おお! 最近ニュースで「400年生きる」と話題になったニシオンデンザメの動いてる映像ではないですか!
 場所はロシアと言っても極北も極北、北緯80度より上の地球のてっぺんにあるフランツ・ヨーゼフ諸島です。

 表題に「氷に隠された」と謳っているけども、実際には氷河は溶けてるんですね。19世紀の写真と比べると一目瞭然。
 同じくナショナルジオグラフィックの「北欧物語~生きる」でも、ホッキョクグマが島に取り残されて厳しい状況になっていたけれども、ここでも同じように取り残され、主たる獲物のアザラシが捕れなくなってるんですな。セイウチのコロニーはあるけど、あの牙にはさすがのホッキョクグマも太刀打ちできないか。ホッキョクグマが青々とした草(←これがもっさもっさに茂ってるのも問題かと思うが)を一心に食べてるっていうのも驚きです。クマは雑食とはいえ、ホッキョクグマが肉以外のものを食べている映像って珍しいかもしれません。

 氷山の近くの水温の低い所の方が微細物がたくさんっていうのもおもしろいですね。極北の海は地味だけれども、全体が滋養たっぷりのスープみたいなものって事でしょうか。
 温かい海の方が生物が豊かなように思い込んでいましたが、微生物っていうのはそれぞれの環境に適応してどんどん変化していけるんですね。これだけ氷の溶け方が激しいと、今までいた生物が死滅してしまうんじゃないか、と心配ではあるんですが、環境が変わればそれに順応した生物が繁茂していくんですかねぇ。

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2016年8月17日 (水)

ドキュメンタリー「スロヴァキア」

Slovakia: Treasures in the Heart of Europe

2016年アメリカ/スロヴァキア
旅人…パット・アスカート
ガイド…ミラ・キッソヴァ

 最近アマゾン・プライムもYouTube化してきたのか、海外の映像そのままっていうビデオが増えてきた。英語・字幕なしなので意味が今ひとつわからないけれども、スロヴァキア各地の風景が見られれば良いので問題なし。

 スロヴァキアは古いヨーロッパの風情が味わえるっていうので人気なんでしょうね。過度に観光化していない城が多いのも魅力で、以下に紹介された場所を見ても、随分とたくさんの城が紹介されている。まぁ、お城フェスティバルみたいなのもあるんで、そこがスロヴァキア旅行のウリでもあるんだろうな。私は特に廃墟ハイキングに行きたくなった。

ブラチスラヴァ
 ブラチスラヴァ城
 聖マルチン大聖堂
 聖ミハエル門
 プライメット・パラス
 旧市庁舎
 ジェヴィーン城
ドナウ川
シュトーロヴォ ニトラと大モラヴィア
 ニトラ城
 プリビナ像
 キュリロスとメトディオス像
廃墟ハイキング
 フルショフ遺跡
 ギメシュ遺跡
ボイニッチ城
チチマニ
 フォーク・ミュージック・フェスティバル
お城フェスティバル
 オラヴァ城
 トレンチン城
ラフティング
下カルパティアン・ルテニア
バルデヨフ
スピシュ城
スロヴェンスキー・ライ(スロヴァク・パラダイス)
バンスカ・シュティアヴニツァ
冬のお楽しみ・温泉
コシツェ
ポプラト

 そこで甲冑を着たり、ドナウ川をジェットフォイルで行ったり。田舎道をバイクで行くのも爽快そうです。

 旅のスロヴァキア語会話もやってるが、ちょっとロシア語に似てる。それもそのはず。モラヴィアにあるキュリロスとメトディオス像。キュリロスは「キリル文字」の人ではないですか(キリルはロシア語読み)。キリル文字・グラゴール文字の歴史博物館も充実している。なかなかおもしろそうな国ですな。特にヨーロッパに興味のない私から見ても、あの城の風情は行ってみたいレベル。歴史好きや、古き良きヨーロッパを感じたい人には特にオススメだねっ。

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2016年8月16日 (火)

コミケット90に参加したよ

先日は、暑い中来て下さった方々、どうもありがとうございます。

Comiket901

なにしろ、コミケ雲さえ出ませんでしたが、この有り様。

Comiket902
これは、港で船を待つ難民の群れ?

Comiket903
それとも、バターン死の行進?

……動きが鈍かったような気もしますが、まぁ、あの暑さじゃしかたありません。

そんな火炎地獄の責め苦をものともせず、「部族編」完結編となる第四章を手にとって下さった方々に感謝、感謝です。

これで『モンゴル史(集史)』の翻訳は一区切り。

ゴジラVSシリーズ風に、
「私の役目は終わった……」
というところですが、冬には群雄堂の20周年記念出版物が出るらしいので、また冬コミで会いましょう~~~。

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