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2007年1月26日 (金)

映画「スターリングラード大攻防戦」

スターリングラード大攻防戦

1972年ソ連
監督: ガブリール・エギアザーロフ
音楽:アルフレッド・シュニトケ
キャスト:
ベッソンノフ将軍…ゲオルギー・ジジョーノフ
クズネツォフ中尉…ボリス・トカレフ
ドロズドフスキー中尉…ニコライ・エリョーメンコ
ターニャ…タマーラ・セデリニコワ

 原題「熱い雪」。ユーリィ・ボンダレフの同名小説の映画化。
 塹壕を掘っている最中、カザフスタンの雪深いところから来たからこんな寒さ平気だと言う部下のカスィモフに、クズネツォフ中尉が、
「でもそこはこことは違う雪が降るんだろ。暖かいんだろ。」
と尋ねる。
「ええ、暖かいんですよ。…」
と、カスィモフはカザフスタンの草原の美しさを話し、クズネツォフをお客に招く。しかし、それはかなうまい。これからスターリングラードに降る雪は「熱い」だろうから。
 1942年11月、スターリングラードにパウルス将軍率いるドイツ軍を包囲したソ連軍。孤立した友軍を救おうと攻めてくるドイツ軍との戦いを描いている。


 砲兵隊が最前線に歩いて向かう道中でもう逃げ出したいくらい重苦しい雰囲気。恐ろしく寒いらしく、お馬さんの顔も雪で真っ白。しかも、到着したら今晩のうちに塹壕を掘らなければならない。道を塞ぐ輸送トラックを河中に放り出し、坂道で足を折って倒れる馬を即座に射殺する様子は、これから先の兵士の運命を暗示しているようで、陰鬱な気分になる(なにしろウマ(駒)を捨てるのだ)。

 モスクワおよびシベリア軍管区の部隊が撮影に参加してるというだけあって、最前線の兵士の様々な行動を納得させるだけの迫力があるが、これで国威発揚になるのか?と思うほど淡々と話は進む。シュニトケの抑えた感じの音楽も相まって鎮魂歌のようである。

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コメント

レニングラードもスターリングラードも区別のつかない不肖な農耕民族なわたしに罰をくださりませ。

投稿: マルコ | 2007年1月28日 (日) 20時22分

現在の地名なら、
レニングラード→サンクトペテルブルク
スターリングラード→ボルゴグラード
ですが、んーと、スターリングラードがボルガ川沿いの街でより草原っぽく、映画の風景もどこまでも真っ平ら、戦車戦が映えます。

>罰をくださりませ。

ネコぱーんち!

投稿: 雪豹 | 2007年1月28日 (日) 23時20分

>ネコぱーんち!

こっちにもー(^^)/

投稿: 蒸しぱん | 2007年2月 1日 (木) 00時18分

ボルガ川流域については、蒸しぱんさんの方が詳しいでしょうにぃ~。
ツメ立てネコぱーんち!

投稿: 雪豹 | 2007年2月 1日 (木) 07時49分

> ツメ立て

ぎゃっ!

投稿: 蒸しぱん | 2007年2月 6日 (火) 00時28分

罰として(何の?)羊肉食わせて。

投稿: 雪豹 | 2007年2月 6日 (火) 21時32分

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