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2007年3月10日 (土)

映画「レッド・ガントレット」

Antikillerレッド・ガントレット

2002年ロシア
監督:イェゴール・ミハルコフ=コンチャロフスキー
キャスト:
リース(フィリップ・コレノフ)…ゴーシャ(ユーリィ)・クツェンコ
ドン…ミハイル・ウリヤノフ
アンバル…ヴィクトル・スホルコフ
シャマン…アレクサンドル・バルエフ
バルカス…エヴゲーニィ・シジヒン
タマーラ…ヴィクトリヤ・トルストガノワ
クロス…セルゲイ・シャクロフ

 元警官のフィリップ・コレノフが刑期を終えて刑務所から出て来た。
 容疑者を殴って自白させた様子を撮ったビデオがリークされたために有罪になったのだが、それというのも、犯罪者に対してあまりにも情け容赦がなかったからで、マフィア連中からは「リース(キツネ)」と呼ばれて恐れられていたのだ。
 特にビデオをリークした件の黒幕・シャマンは、刑務所内にまで暗殺者を差し向けるほどリースを憎み、危険視している。しかし、殺し屋は朝飯前どころか朝歯磨き前にのされてしまう。
 原題の「アンチ・キラー」はリースを指す。殺し屋以上に恐ろしいヤツだって事だ。

 リースが出所した頃、シャマンは勢力を着々と広げていた。メティスやバルカスを力で従わせたものの、彼らは心から心服していたわけではない。
 もともとリースも、自分をはめたシャマンに復讐してやりたいという気があったから、お金にシビアでシャマンのやり方に反対をしたバンカーが命の危険を感じてリースにボディガードを頼む辺りから、徐々に巻き込まれてくる。

 リースよりやや遅れて出所してきたクロスと他の幹部・ミットラとの関係も悪く、更にミットラとシャマンは敵対しているなど、マフィア内の関係が複雑に絡み合い、血で血を洗う暴力の連鎖に発展していく。

 それに比べて、バルカスに痛めつけられ、凶暴化したギャングのアンバルの行動は単純。と言うかおっそろしく短絡的。マフィアの掟など気にせず、気にくわなければ、
「俺たちはヴァイキングだ~、死んだらワルハラに行くんだ~。」
などと言いながら大物幹部でもためらいなく射殺。混雑しているクラブでも、他の人を気にせず銃を乱射。
 アンバルは脳が半分欠損しているとかで痛みを感じない体質で、バルカスにやられた傷を自分でちくちく針で縫っていたりする。自分の痛みにも他人の痛みにも無頓着なのだ。まさしく、おそれを知らない愚かな子供だ。

 そのアンバルが、かつてリースが助けた証人の女、タマーラの恋人だというのだ。タマーラはアンバルを殺す殺し屋としてリースを雇おうとするが、そんなおり、リースの古い友達でもある刑事のクリロフがアンバルに射殺される…。

 しかし、何が恐ろしいっていって、アンバルに射殺されたクリロフのスーパーの袋から、通りがかりの年配のご婦人が、
「ああ…もったいないねぇ…。」
といって食料を自分のキャリーにせっせとしまい込むことだ。どんな無法地帯だ。

 基本的に、自分以外はみんな敵。
 利害関係が合えば、手を組みもするが、はめようとして実は自分がはめられてたり、助けた人に命を狙われてたり、登場人物が多いことも相まって混沌とした中で、銃弾が飛び交い、車がぶっ飛び、手榴弾が爆発する。

 英語・日本語吹き替えのせいもあって、比較的ロシア臭のない映画。それを見やすいととるか、クセが無くて物足りないととるか。どっちにしろ、アクションは良い。ちょっとバクハツのタイミングのずれているところがあるのもご愛敬(笑)。

 あと、全然関係ないけど、ドンの側近にガングリンというのがいるが、どうも「カンクリ」に聞こえて、これは重傷かな、と思った(笑)。


ミハルコフ=コンチャロフスキーといえば、これ↓を思い浮かべますが、別人です(親子だけど)。

関連作品:
この映画の続編→「アンティ・キラー
ヴィクトリヤ・トルストガノワが出ている他の作品→
シティ・コネクション
レッド・スナイパー 独ソ最終決戦
セルゲイ・シャクーロフが出ている他の作品→
シベリアーダ

2008.09.28追記:ロシア語で見てみた感想はこちら

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