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2007年4月 5日 (木)

映画「こねこ」

こねこ

1996年ロシア
監督:イワン・ポポフ
キャスト:
フェージン…アンドレイ・クズネツォフ
チグラーシャ
ワーシャ
イザウラ
ジンジン
シャフ
プショーク
ペルシーク

 ありえないものを見てしまった…。

 犬や馬、あるいは象なら訓練次第で演技をするだろうが、猫が演技をするものだろうか?
 じゃあ、猫の普段の行動を撮ってるだけなのだろうか?

 確かに、困ってる猫を自分ちに連れてくる猫がいるって話は聞いたことがある。
 飼い主に登る猫もいるだろうし。
 わざわざテレビの画面の前で尻尾を振る猫もいかにもいそうだ。
 べろが出たままの猫がいるってのも聞いたことがある(←これはシャフ)。
 鴉が木に登った猫をみんなでつついているのも、近所でたまに見かける。

 でも…。
 飼い主を助けようと、地上げ屋にいっせいに襲いかかったり、落ち込んだ飼い主を慰めようとするのも、あれも自然な行動なの~?
 なにより、複数の猫の自然な行動を待っていたら、ストーリィに沿ったエピソードを全部撮るって不可能な気がするんだけど。
 じゃあ、演技してるって事か?
 でも、演技には見えないし…。
 どうなってるの???

 わかった!
 猫だ、猫が撮ってるんだ。猫同士なら話し合いで解決できるしね!…って、んなわきゃないよな。うーむ?? 本当にどうやって撮ったんだろう???

Linew_2

 誕生日におばあちゃんに買ってもらった子猫のチグラーシャ(チグル=虎の意。トラ猫なので)。スズメを捕ろうとして窓から転落、たまたまトラックの幌の上に落ちたので助かったが、トラックが発車して迷子になってしまう。
 モスクワは真冬。なんとか暖を取ろうとマンホールのフタに座っていると野良犬に追い払われる。木に登れば鴉に足をかじられる。落ちてドーベルマンに追いかけられているところを、トラ猫・ワーシャ兄貴に助けられる。
 兄貴について行ってみると、そのアパートの部屋は猫まみれだった。フェージン(人間)はチグラーシャにも優しくしてくれるが、部屋は地上げにあっていてコワイお兄さんが連日やってくるし、仕事も日雇いのようで先が見えない。

 一方、チグラーシャがいなくなって「家族は毎日泣いて暮らしている(父・談)」。食器や花瓶を落としたり、フルートケース(父はフルート奏者)の中にそそうをしたり、いたずら者でみんな怒っていたのに。
 家族総出で近所を探し回ったが見つからない。迷い猫の張り紙を見て何件か問い合わせがあるが、どれも違う猫。
「猫は賢いので、絶対自分の家に帰ってくる。」
と子供たちは信じているが…。

 結局、一番頼りになるのは人でなく猫!ということなんでしょうかね~(笑)。
 最後の猫パンチもぱんっ、と決まってる。

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コメント

うふふ!私はこの映画、初日初回に観に行きました!チラシに「初日はチグラーシャのサインプレゼント!」と書いてあったので、友達とともに「チグラーシャのサインって?」「肉球の梅の花マークのこと?」と首をひねり、「これはやはり<Иди и смотри>するしかない!」。しかしイベントは、サインについてはチグラーシャが首を縦に振らなかったので、上映前の舞台挨拶と上映後の握手と写真撮影のみとなりました。

>うーむ?? 本当にどうやって撮ったんだろう???
クズネツォフさんは猫サーカスの「調教師」で、出演猫のうちイザウラ(シャム)とジンジン(白黒)はクズネツォフ・ファミリーの、いわば芸猫で、あとの猫たちは一般猫。それらの猫たちが、故・米原万里さんの言によれば「現代リアリズム演劇の父、スタニスラフスキーの国の猫であることを思い出」させる「リアルな演技力」を発揮して、ハラショーですね。イザウラとジンジンは多少芸をしていますが、他の猫たちは演技ではなくて自然のふるまい。特にワーシャ。面倒見のよいボス猫ぶりが素敵でしたね。このての猫って、みんな「ワーシャ」っていう名前のような気もするのですが・・・。

投稿: Киска | 2007年4月 7日 (土) 12時02分

この記事書いてから、そういえばКискаさんて、ハンドルからしてこの映画見てるかな?と思ったんですが、やはりそうでしたか(笑)。しかも初回初日とは…筋金入りの猫好きですね。
サインプレゼントって(笑)。それは行っちゃいますよね。

自分ちでは猫飼ったことないので、猫がどの程度の事するのかっていうのがわかってないのかなぁ、と思ったんです。結構、飼い主の言う事を聞くものなのかな?と。いや、なんか、人間の言葉がわかっても、猫って自分の意志優先のような気がしたもので。

あー、敷布好きのイザウラも芸をする猫でしたか…というか、2匹だけ?
普通の猫があれだけたくさんいて、思った通りの構図で撮れるって、やっぱり、スタッフは猫語が話せるとしか考えられない(笑)。
ワーシャなら義理と人情を重んじそうなので、ちゃんと話をつけておけば撮影にも協力してくれるでしょう…って、ワーシャ、いろいろやってるのに、ありのままの猫ですか…。えー。

嘘だあ、演技してるよ、と思ったのでもう一度見なおしてみました(笑)。そうしたら…

>このての猫って、みんな「ワーシャ」っていう名前のような気もするのですが・・・。

…賞金をもらいに来た悪ガキどもが連れてきたトラ猫の名前もワーシカでした。

投稿: 雪豹 | 2007年4月 8日 (日) 08時08分

>ワーシャ

彼はクズネツォフさんの住んでいるアパートの1階にあるお店の猫だそうです。
クズネツォフさんとは顔見知りではあったのですね。

投稿: Киска | 2007年4月15日 (日) 09時01分

クズネツォフ氏が猫語を話せるのは間違いないです!(断言)
「ワーシャ、今日は折り入って相談があるんだ。これこれの映画を撮るんだけど…。」
「あんさんにはいっつも世話になってるからしゃあないわ。一肌脱ぎましょ。」
と映画の最後のシーンみたいに、ワーシャとは酒(猫はミルクで)を酌み交わしていそうです(笑)。

投稿: 雪豹 | 2007年4月15日 (日) 19時29分

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