【翻3-0】まえがき
С.Г.Кляшторный
ДРЕВНЕТЮРКСКИЕ РУНИЧЕСКИЕ ПАМЯТНИКИ
КАК ИСТОЧНИК ПО ИСТОРИИ СРЕДНЕЙ АЗИИ
Издательство ”НАУКА” Москва 1964
(S. G. クリャシトルヌィ著「中央アジア史史料としての古代テュルク=ルーン文字碑文」モスクワ・ナウカ出版社1964年)
の中の
ГЛАВА III СОГДИЙЦЫ И ТЮРКИ
(第3章 ソグドとテュルク)の下訳が完了しました。ばんじゃーい、ばんじゃーい。
といっても、どこぞに発表できるわけでもなさそうなので、訳してたときに悩んだりおもしろい表現だなぁ、と思ったりしたもろもろの事を30回シリーズでアップしてみようかと思います。めざせ、毎日更新!(6月は)
文法らしい文法を勉強していない素人ですので、本職のロシア語屋さんから見たら、しょーもない話だと思います。
でも、ちょこっとだけ知ってるが故に、本職の方から見たらあったりまえーの事でもおもしろく感じられるというのは、素人の特権だと思います。まー、たとえて言えば、箸がこけてもおかしい、という感じで(←その例えは適切?…笑)。
…ぶっちゃけた話、自爆ネタはウケがよい(例:デイリーポータルZでうけたネタ)ようなのでこの際、盛大に自爆してみようかな、と。(爆)。
この章の内容を簡単に書くと以下の通りです。ただし、原文は「章」以下の項目に番号がありません。あると便利なので、前から順番に振ってみました。
S. G. クリャシトルヌィ著「中央アジア史史料としての古代テュルク=ルーン文字碑文」モスクワ・ナウカ出版社1964年
第3章 ソグドとテュルク
第1節 ソグド
1-1 Alty chub soγdaq
1-2 霊州襲撃
1-3 キタイの反乱
1-4 六州問題
1-5 中国での戦い
1-6 隴右攻撃
1-7 キョル=テギン、最初の遠征
1-8 六州のソグド
1-9 オルドスのソグド居留地
1-10 シルクロードのペリオイコイ(文字通りには、セリンディアのペリオイキス)
1-11 風の道
突厥碑文の「アルトゥ=チュブ=ソグダク」とは、具体的にはいったいどこに住んでいるどんな人たちなのか。「アルトゥ=チュブ=ソグダクとは六州胡である」と今ではあったりまえーのように言われている説の元ネタがこれ。
第2節 テュルク
2-1 絹貿易
2-2 テュルクの伝説
2-3 最後のフン
2-4 阿史那部族
2-5 トゥルファンの遺産
2-6 突厥内のソグド
2-7 オルドス居留地の始まり
中国の史書に出ている突厥の始祖伝説をリアルな歴史の反映と考え、阿史那(アシナース)というカガンの氏族名がインド=ヨーロッパ語族の言語起源であろうということから、テュルクとソグドの接触はかなり早いのではないかと考察する。両者の深い関係の歴史を突厥崩壊後まで概観する。
第3節 アルグゥの国
3-1 テュルギシュのタート
3-2 セミレーチエの諸都市
3-3 ソグドの使節
3-4 アンフィクテュオニア(隣保同盟)
キョル=テギン碑文中、解釈に議論のある語の解明を通じて西突厥、テュルギシュとソグド植民都市との関係を探る。旧ソ連での考古学的発掘の成果と漢文・イスラム・チベットそして突厥碑文の資料を総合して、セミレーチエのソグド諸都市の政治的立ち位置について考える。
詳しくは…そしてより正しくは「エス=ゲー=クリャシュトルヌィの突厥史研究」(下記参照)を是非ご覧ください。
全体として参考にしたのは以下の通り。各節ごとの参考資料は、その都度まとめる予定。
佐口透 山田信夫 護雅夫 訳注『騎馬民族史2』平凡社東洋文庫233
騎馬民族史 2―正史北狄伝 (2)
1(五胡十六国関係)と3(吐蕃関係)も使いますが、全体的には2で。
それにしても、手持ちのをスキャナでとってみたら、なんかえらい汚れてるなぁ。
加藤繁 公田連太郎 譯並註 『國譯資治通鑑』
『國民文庫刊行會国訳漢文大系』に収録。
戦前の邦訳、というか書き下し文。
E. O. ライシャワーは「あんなのは邦訳じゃない」というようなことを言っていたような気もするが、漢文読めない身には非常にありがたい。
護雅夫「エス=ゲー=クリャシュトルヌィの突厥史研究」
護雅夫著『古代トルコ民族史研究I』昭和42年3月 山川出版社に収録。
テュルギシュ関連でIIも使うけど、全体的にはこれ。
「エス=ゲー=クリャシュトルヌィの突厥史研究」とか、「劉茂才の突厥史研究」を読まないことにはなーんにもでけまへん。
古い本ですが神田神保町界隈だと、1なら普通に売ってます。でも2(バラ)がない(泣)。
小野川秀美「突厥碑文譯註」
『満蒙史論叢 第四』(昭和18年7月満文化協会)に収録。
『岩波ロシア語辞典』岩波書店
岩波ロシア語辞典
研究社のを使う人の方が多いかと思いますが、なぜか岩波(笑)。
柔らかいので手になじんで使いやすい。その分すぐバラバラになるのが玉に瑕。
こうしてみてみると、ハコ自体ぼろぼろじゃん。でもこれのおかげで中身がかろうじて分解せずに残ってます。
『広辞苑 第四版』岩波書店
広辞苑
最新は5版だったかな。
これとこの下のエキサイト辞書両方に出てる言葉は、一般常識、誰でも知ってる(今知らなくても引けば知ってる)…ということで基準にさせてもらってます。
エキサイト辞書・国語(『大辞林 第二版』三省堂)・中国語(『デイリーコンサイス中日辞典、日中辞典』三省堂)
なお、掲示板に出ない特殊文字(トルコ語のヒゲつきsとかcとかその他もろもろ)は、半角英字記号等でそれっぽく作っているつもりです。心の目でご覧ください(ぇ)。
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