【翻3-18】オルドスのソグド聚落
колония かろーにや
植民地(コロニー)であるが、居留地で統一した。長安とか涼州なんかの大都市の中にあるソグド人の集住している地区も、かろーにやといっているので、イメージ的には租界とか、ゲットーのようなもののような気がしたので。ただ、租界とかゲットーと言うと余分なイメージが付いているので、単に集住している場所という意味を出したかった。
あと、コロニーというと、シャーレの寒天にガラスの棒で菌か何かをこすりつけてしばらくしてできてるアレを真っ先に思い出すので、気分的になんか嫌だ(笑)。
それで、例えば、池田温著『敦煌文書の世界』などを見ると、「聚落」となっているのが、まさにこれにあたるのだろうが、なぜそうしなかったかというと、同じモノを指すのに、似たような言葉がいくつか使われているからだ。
посёлок ぱしょーらく (都市の郊外などにある)小さな町、集落
селение すぃれーにえ (農村部の)村落
население なすぃれーにえ (自然に移ってきて住み着く感じ?)入植、定住
поселение ぱすぃれーにえ (自分からというよりは住まわせられる感じ?)入植、定住、移住、流刑
ロシア語書く人は、同じ単語を何度も繰り返すのを避ける。文学じゃあるまいし何気取ってるんだ、と思うが、公の文書の類でも固有名詞でさえ言い換えている場合があって、アレ、本当の本当に同じモノかな?と考えてしまうことがある。こういう習慣のある人たちって、紛らわしいサイト名とかで思わず変なサイトに誘導されちゃったりしないのかな?(笑)
なので、こういうのをいちいち訳し分けずに、全部「集落」か「聚落」で統一してもまったく問題ないとは思うのだが、やはり無意識のうちに話題によってその聚落のどういう側面について話しているのかに対応しているような気もするので、試しに太字の訳語で通してみた(だいたい)というわけ。
【3-18】参考資料:
池田温『敦煌文書の世界』
名著刊行会2003年1月
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