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2007年7月27日 (金)

映画「愛の奴隷」

愛の奴隷

1975年ソ連
監督:ニキータ・ミハルコフ
キャスト:
オリガ・ヴォズネセンスカヤ…エレーナ・ソロヴェイ
ヴィクトル・ポトツキー…ロジオン・ナハペトフ
カリャーギン…アレクサンドル・カリャーギン
ユジャコフ…オレグ・バシラシヴィリ
フェドートフ…コンスタンチン・グリゴリエフ

 複数の登場人物がいっせいにマシンガンのようにしゃべる場面がどうも苦手(笑)。そうでなくても、相手の話を聞かず自分のことばかりべらべらしゃべる連中はうるさいっていうのに(笑)。
 でも、しゃべりのリズムがおもしろい。まさにコメディ。こういうのを聞くと、ロシア語って音楽みたいで美しいといって、ロシア語を始める人がいるというのもうなずける。

 革命期のロシア。ヒロインのヴォズネセンスカヤはサイレント映画時代の女優だから、今時のアイドルと違ってまさに偶像。たぶんウンコもしないんじゃないか?(笑) 住む世界が違うせいか、私のような下層民が好意を抱く要素が何一つない。
 ヴォズネセンスカヤ自身が
「私は無よ」
というのにも冷静に
「頭がな」
と切り返したくなる。28歳で子供が二人もいるのにあまりにも世間知らずというか子供。無垢と無知は違うと思うんだけどなぁ。

 カメラマンのヴィクトルは、彼女に好意を持っているから、そんな浮世離れした彼女に現実に起こっていることを見せ、現世に引きつけようとするのだが、結局はそれも徒労に終わる。…ん? でも少しは効果はあったのかな? しかし、あまりにもかけ離れた世界に住んでいるのでついて行けなかったのだな。
 …雲の上の人って、みんなこうなんだろうかね。ヴィクトルがああいう風になったのだって、余計なことをべらべらしゃべった彼女に責任が多少なりともあると思うんだけど。

関連作品:
ミハルコフ監督→「機械仕掛けのピアノのための未完成の戯曲
ナハペトフ出演→「北極圏対独海戦 1944

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2007年7月26日 (木)

映画「父、帰る」

父、帰る

2003年ロシア
監督:アンドレイ・ズヴャギンツェフ
キャスト:
父…コンスタンチン・ラヴロネンコ
イワン…イワン・ドブロヌラヴォフ
アンドレイ…ウラジーミル・ガーリン

 淡々と進むように見えて、ショッキングな結末に至るストーリィ。しかし、おそらくストーリィそのものがメインのテーマではない。
 印象的なショットの積み重ねでイメージを形作っていく。はっきり言葉で説明されることはないので、見る人によって解釈が大きく異なるだろう。正解はないのだろう。

 チープなドラマで、実の父親だとわかったとたんにすぐに抱き合って親子の再会を喜び合う、そしてすぐに親密になるような筋立てがよくある。そういうのを見るたびに、
「ねーよ」
と画面の前でヤジを飛ばしている訳だが、その「ねーよ」という感じを描いていく。
 血がつながってさえいれば、他には何もいらないのだろうか。「不器用な男」は多くを語らなくても、子供は背中を見ていつかは自ずと理解するのだろうか。

 子供たちは切実に父親を求めていたのに。
 本当に欲しかったのは、一緒にいる時間だったのではないだろうか。たとえその時には逃げ出したくなるようなつらい旅行であっても、後から思い返せば父と過ごした日々は大切な思い出になっている…エンディングの写真はそういっているかのようだ。

 しかし、
「仕事だから」
「おまえたちのために稼いでいるんではないか」
とでも言うかのように一切の説明を拒む父。
 また、遺伝子上の父であれば、それだけで自動的に父子の関係が成立するとでも思っているようだ。
「誤解だ」
と父は言う。しかし、何が誤解なのだろうか。
「おまえたちのためにやってやっているのがわからないか」
とでも?

 しかし、それは独りよがりでしかない。そんな父親は誰にとっても不必要な存在だ。どこにも居場所がない以上、消えるしかない。
 
 この映画の結末は、そう言っているようだ。


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2007年7月22日 (日)

ドラマ「楊貴妃」

楊貴妃 壱

2000年香港
監督:梁宏發
キャスト:
楊玉環…黄祖兒
玄宗…張復周
楊国忠…呉毅將
安禄山…徐錦江
高力士…呉樺

 ええーっと、これ、R指定ではないんだ?「スキャンダル」(R18)よりよっぽど濡れ場が多い…というかそっちがメインな気がするんだが、歴史物なのでOK? でも、ずっとみているとだれてくる。ま、全部一気に見るものでもないから、くすぐる程度のエロ度でいいのかな?
 普段だったら入浴シーンがあるとサービスだと騒ぐが、楊貴妃というと華清池! これの場合は浴場シーンがひとつの見せ場である(笑)。
 安禄山まであれだけ格好良いと、美形しか出てこない少女漫画みたいだ。

 2000年のドラマとは思えないくらい音声が悪くツッコミどころ満載。でも全くCGなしな所が好印象。手作り感あふれる雪狐やら日食のシーンも味とさえ思える(笑)。
 それに化粧がきれい。中国の映画だと、何というか感覚的にNGな化粧なのが多いが、香港のドラマだから我々の感性に近いのかも。
 それにしてもまずいのが玄宗役の男優。白髪のカツラをかぶっているものの、肌はつやつや皺ひとつない体は、エロじじ…もといお年を召した方には絶対見えない。不老不死のクスリの効用とでもいうのだろうか(爆)。
 寿王妃だった楊玉環を親父が横取りっていうときの、玉環の心境ってどんなだろう? 中国の人はどう解釈しているのか、と興味があったがあまりよくわからない。打算? 本当に愛? それとも何にも考えてない? でも、玄宗があれだけ元気はつらつなら好み(相性)の問題で、打算ではなさそうだ。(笑)。

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2007年7月17日 (火)

検索語に見る我が家の人気映画

 低気圧が居座っているせいか、先月一仕事やりとげた(笑)後のふぬけ状態が続いているのか、あるいは別の原因か、どうも「これが見たい」という気分が盛り上がらないので、検索ワードなどをながめてみたら、こんなでした。

検索ワードから見た人気映画

1位「ベルリン陥落
2位「蒼き狼
3位「チェチェン」

 「チェチェン」はなぜか常に「斬首」とセットで「チェチェン・ウォー」に誘導してくる(笑)。
 …なんか、お笑い系(ただし、腹黒の)ばっかりだな。
 こういう傾向の映画はもちろん好き。その線で行くなら「エア・パニック 地震空港大脱出」や「72M」もおすすめ(笑)。

検索ワードから見た人気俳優

1位 レスリー・チャン(「男たちの挽歌 II」)
2位 浅野忠信(「Mongol Part 1」)
3位 香川照之(「鬼が来た!」)

 シュールな結果になってしまった。
 ロシアの俳優で検索してくる人はあまりいないっていうか、自分がどちらかというとストーリィ重視なので、あまり俳優名を連呼してないせいかもしれない。

 …でも、レスリー・チャン主演の映画なんて書いてないんだが(汗)。これはむしろ、こんな辺境のサイトまでしらみつぶしにやってくる熱烈なファンがいる事を表しているんだろう。

 …そういえば、上半期自己ベストまたはおすすめベスト3をやろうと思ってたけど、これ見ると自分のおすすめは決して人には勧められないという気がしてきた(爆)。

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2007年7月11日 (水)

映画「レッド・リベンジャー」

レッド・リベンジャー

2005年アメリカ/ドイツ
監督:ドルフ・ラングレン
キャスト:
ニック(ニコライ・チェレンコ)…ドルフ・ラングレン
ウィリアム・バートン…ベン・クロス
サーシャ(アレクサンドル・ポポフ)…イヴァン・ペトルシノフ
ジュリア…オリヴィア・リー

 ロシア、ゴレロヴォ村。
 ニコライ・チェレンコは、アフガニスタン帰りの元軍人だが、今では結婚して息子もあり、この村で自動車修理工として、平凡に暮らしていた。
 ところがある時、麻薬取引に巻き込まれ、目の前で妻子を殺されてしまう。復讐を誓った元スペツナズのチェレンコはギャング一味を秒殺。

 7年後…。

 ロサンゼルスの自動車修理工場で働いているチェレンコの元に、リドリーという弁護士が尋ねてくる。彼を雇ったのは、夫を殺され娘を誘拐された富豪であった。彼女の娘ジュリアを誘拐したのは、7年前に射殺したはずのギャングのボス、サーシャだった。
 ジュリアを助けるため、復讐を成し遂げるためにチェレンコはサンクトペテルブルグへと飛ぶ。

 以降のストーリィは、このセリフがすべて物語っていると思う。

バートン:作戦は?
チェレンコ:皆殺しにする

あの…それ、作戦ですか…(笑)。

 奇をてらわず、CGやら何やらでごまかさず、丁寧にアクションを描く姿勢に好感が持てる。
 邦題が胡散臭かったので(爆)見ようかどうしようか迷ったが、見てみたらなかなか良い。

 サンクトペテルブルグからロシア~フィンランド国境へ向かう風景が、あー、このままフィンランドにつながっているんだなぁ、と思わせる美しさ。自然に国境はない。
 ただ、乗ってる車がロシア製のワンボックスなので、すっ飛ばしていくとたびたび故障するあたりがリアルで笑う。でも、そこもまた「メカニック(原題)」である主人公の腕の見せ所というわけ。


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2007年7月 8日 (日)

映画「コミッサール」

Komissarコミッサール
1967年ソ連
監督:アレクサンドル・アスコリドフ
音楽:アルフレッド・シュニトケ
キャスト:
クラウディア・ワビーロワ…ノンナ・モルジュコーワ
エフィム・マハザンニク…ロラン・ブィコフ
マリヤ・マハザンニク…ライサ・ネダシコフスカヤ
祖母…リュドミラ・ヴォルィンスカヤ
司令官…ワシーリー・シュクシン

 入浴シーンがあると、
「サービスだ!」
と騒ぐのが常だが、この映画の冒頭、主人公のワビーロワが風呂入っててもサービスとは思わなかったな(笑)。

 むしろ、エフィムが妻マリヤの足を洗うシーンの方がなにやらあやしげ。と言うか、意味深長。
 思わず、ヨーロッパ各地(特に東ヨーロッパ)の石器時代の遺跡で見つかるいわゆる「ヴィーナス」像が思い浮かんだ。

 「ヴィーナス」の発掘状況から、女神信仰は現生人類誕生と同時に生まれたとか。あのシーンは、ロシア人、ヨーロッパ人に限らず奥深いところにグッとくるのではないだろうか。

 ロシアで女神といえば、地母神мать-сыра земля(マーチ=スィラー ゼムリャー 母なる湿潤の大地)が有名だが、所詮、農耕と一緒にやってきたか、農耕とともに生まれた新しい神格であり、表層的なものに過ぎない。

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 内戦期のロシア。とある村に赤軍の一部隊がやってきた。
 この部隊のコミッサール(党から軍に派遣されている政治委員)で筋金入りの共産党員ワビーロワは、「進歩的な」女性である。戦闘が続く中、ある男性と「進歩的な」おつきあいをした結果、妊娠してしまった。既に臨月を迎え、産休に入らざるを得ない。
 そこで貧乏人の子だくさんを絵に描いたようなエフィムの家の一室を接収して、ワビーロワにあてがった。エフィムの妻マリヤには、まもなく妊娠している事を見抜かれてしまう。マリヤは、本当に子供をも6人も産んだのか?!ってほど細いが、やはり心の強い人でてきぱきと出産の準備を進めるのだった。
 やがてワビーロワは赤ん坊を出産。
 しかし、反革命軍の反攻により、赤軍は村から撤退しなければならなくなった…。



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2007年7月 7日 (土)

ドラマ「限界戦線」

Train001

限界戦線

2006年ロシア
監督:ジノーヴィー・ロイズマン
キャスト:
レソルブ(ロマノフ)…アンドレイ・パーニン
シェフツォフ(ヘルマン)…アンドレイ・ソコロフ
ソーニャ…エカテリーナ・レドニコワ
トーマ…マリーナ・アレクサンドロワ
ラザリ…イワン・ココリン
チプロー(ミーシャ)…デニス・ニキフォロフ
ファデーエフ…オレグ・コルチコフ

 最初のシーンからして刺激的。
 ドイツ軍が…スギ花粉が降り注ぐ中を…。げほげほ
…と、冗談はともかくとして。

 第二次世界大戦中、ドルチ川鉄橋がドイツの潜入工作員と空爆によってドイツ軍の手に落ちた。

 ドルチ川は、ドニエプル川に注ぐベラルーシの河川。
 なんだかソ連兵が滅多やたらとやられてるんだけど、何たってひどいのは橋の守備隊から攻撃されているという通信が入り、おそらく橋は陥落したとの報告に、
「おそらくだと! そんなのおまえの勝手な推測だ!」
とか言って鉄橋に装甲列車を送り込む兵団長。装甲列車という必殺技さえ出せば、他が全くゼロでも勝てると思ってるらしい。
 こんなのに指揮されてては、兵士は内臓ぶちまけ、脳みそ飛び散っちゃっうのも当たり前か…。

 兵員輸送列車がドイツ軍に攻撃されたとき、前線に向かうために乗車していたラーザリとミーシャは些細なことでけんかになる。それを止めようとした元政治犯のレソルプ、看護婦のトーマ、機関士のファデーエフが牽引車に避難して砲撃を逃れ、更に砲撃してきたドイツの部隊を壊滅させる。燃料が切れたところで装甲列車に遭遇、脱走兵として逮捕されてしまうが…。

 ドイツの潜入工作員が誰かは最初からわかっているので、謎解きよりアクションに重点を置いている感じ。ソーニャとトーマの入浴シーンもあるし(サービスシーン?笑)。

 とにかく、レソルプは1937年の大粛正で逮捕された赤軍の幹部らしく、彼が生き残ったわずかな兵を率いてドイツ軍の包囲網を破って的確に装甲列車を導いていくのと、赤軍の指揮官のまぬけぶりが対比して描かれているようだ。ドイツ軍は非常にキッチリしているのに赤軍はぐだぐだで、ソ連兵は戦闘以前にやられ放題。
 それは、戦争に必要な赤軍の有能な人たちをスターリンらが葬ってしまった結果だと言いたいのかもしれない。
 原題は「最後の装甲列車」。

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2007年7月 3日 (火)

映画「かもめ食堂」

かもめ食堂

2006年日本
監督: 荻上直子
キャスト:
サチエ…小林聡美
ミドリ…片桐はいり
マサコ…もたいまさこ
トンミ・ヒルトネン…ヤルッコ・ニエミ

 これを見たあと、きっと料理がしたくなる。
 いや、自分自身は料理はしても上手い訳じゃないんだけど、たとえて言えば、アクション映画を見た小学生が主人公の真似して必殺技のポーズをとりがちなのと同じ。自分でもおいしい料理を作れるような気になってる(←「美味しんぼ」読んだ後もそうなりがち…笑)。
 カツをじゅわーっと揚げてるのなんかよだれじゅるるる…。
 揚げたてサクサク~!

 やっぱ加工食品や出来合いの弁当でなく、自分で素材をシンプルに料理したのが一番美味そうだよ。…たぶんそれが一番腕が問われる料理法なんだとは思うが。
 とりあえず、シナモンロールを買いに走った15の夏…って意味不明だし(←シナモンロールが見つけられずに錯乱してる)。

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 サチエはフィンランドで一人、食堂を開いている。
 でもお客は全然来てない。ようやくやってきた第一号の客がトンミ・ヒルトネン。彼がサチエにガッチャマンの歌の歌詞を尋ねた所から歯車が回り出す…。

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 舞台がフィンランドである必然性は、ガッチャマンとムーミン???
 トンミ・ヒルトネンがいかにもジャパニメーションオタクっぽくておかしい。それでさちえたちの中に混じってきても浮いてない。
 笑いのツボがどんぴしゃりだ。殺伐とした映画ばかりでなく、こういうのもええですなぁ。

 それにしても、あのネコのおじさんが意味不明でおかしい(笑)。

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2007年7月 2日 (月)

映画「極限水域」

極限水域 ファースト・アフター・ゴッド

2005年ロシア
監督:ヴァシーリィ・チギンスキー
音楽:ダト・エヴゲニゼ
キャスト:
マリーニン…ドミートリィ・オルロフ
シャラビゼ少佐…ミハイル・ゴミアシヴィリ
旅団長…ヴラジーミル・ゴステュヒン
アンナ…イリーナ・ビョルクルンド
ターニカ…エリザヴェータ・ボヤルスカヤ
ミーシャ…スヴェトラーナ・ナペベデヴァ

 原題は、「神に次ぐもの」。
 さすがに、ドラゴンボールみたいに神を越えちゃったりはしない(笑)。

 1944年ソ連占領下のフィンランド。レニングラードからやってきたターニカにとって、なにもかもが包囲下のレニングラードとは違っていた。
 特に、潜水艦が帰ってくるたびに、戦勝祝いというのが何ともおめでたく見えたのだが、それというのも、潜水艦にとっては負けて帰ってくるということはありえないから。負ければ沈没、墓標もなく海の底に沈むのだ。生きて戻ってくるものは、常に勝者である。

 すねに傷持つ潜水艦艦長サーシャ・マリーニン。
 とはいっても、彼自身ではなく彼の兄弟がいわゆる「人民の敵」な訳だが、当時としてはそれは逮捕に充分すぎる理由だった。ただ、戦時下ということで、出撃するたびに大勝利を得て帰ってくるマリーニンは「英雄」であった。
 その英雄の化けの皮を剥ぐべく、シャラビゼ少佐がやってくる。彼の仕掛けたは罠に、マリーニンはおもしろいくらいにばっちり引っかかるわけだが…。

 しゃべったこともない片思いなのに、マリーニンを思ってあれだけヒステリックに泣きわめくターニカを見てしまうと感情移入できなくて冷めてしまうが、絆が恋しい戦時下風なんだろうか?
 フランス語を話して現地の美女と懇ろになるマリーニンもなんだか少し前に流行ったちょい悪オヤジ風で、失笑してしまう。外国語ができる=格好良いとでも思っているのだろうか(爆)。
 まぁ、そういった何が粋なのかについての感覚の違いや、綿密とか用意周到といった感覚からほど遠いのに、最後にはなんだか上手くいってしまうところもおもしろい。ぉぃぉぃという感じもするが(笑)。これがスラヴ魂というヤツか(ニチェボー精神ってこういうことを言うのか?)。

 潜水艦の艦内シーンもそれほど閉塞感を感じないので、日曜の夜に気軽に見るにはちょうどいい娯楽大作だろうと思う。


関連作品:
チギンスキー監督作品→「ミラーウォーズ
チェチェン・ウォー」→ゴステュヒンがイヴァンの父親役でちらっと(笑)。

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2007年7月 1日 (日)

【翻3-e】6月のまとめ

 6月は、突厥が祭祀をする季節、ということで突厥関連の資料「ソグドとテュルク」翻訳をやった時に、ちょっとおもしろいと思った事をテーマに、一連の特集記事を書いてみました。

 しかーし。
「ちょっとおもしろいと思ってネタ集め」

「他人様にお見せしても(あまり)恥ずかしくない記事にする」
までの間が予想以上にたいへんでした。

 もちろん、その過程で関連の本を読んだり、各国語辞書を引きまくったり、漠然と「おもしろいなぁ」と思ってただけより、より深く幅広く理解ができ、とても自分の勉強になりました。

 また、毎日更新してる人ってすごいなぁ、と改めて思った次第。
 不十分とはいえ、結構前もってネタ集めとか下調べしていて、それでもかろうじて…しかもたった1か月の特集なのに、これだけ振り回されてるんだから。

 コメントを下さった方、読んでくださった方、ありがとうございます。
「誰かが読む」という緊迫感が1か月何とか持ちこたえる力になりました。

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目次代わりにリンクを一覧にしてみました。

S. G. クリャシトルヌィ著「中央アジア史史料としての古代テュルク=ルーン文字碑文」モスクワ・ナウカ出版社1964年
第3章 ソグドとテュルクより

第1節 ソグド

【翻3-0】まえがき
【翻3-1】ボリシェビキ…?
【翻3-2】ツァーリ≡ハーン
【翻3-3】冠詞と人民
【翻3-4】人々が先か、国家が先か
【翻3-5】胡瓜の王子さま
【翻3-6】襲い掛かるもの
【翻3-7】漢の武帝
【翻3-8】キタイと契丹
【翻3-9】熱河作戦
【翻3-10】ソグド自治管区
【翻3-11】淮陽王武延秀
【翻3-12】傀儡(くぐつ)
【翻3-13】仏陀の娘
【翻3-14】唐におけるクニャージの立場
【翻3-15】世界の中心
【翻3-16】陝西と山西
【翻3-17】バルバロイ
【翻3-18】オルドスのソグド聚落
【翻3-19】城塞都市
【翻3-20】セリンディアのペリオイキス
【翻3-21】姑臧問題
【翻3-22】風の道

第2節 テュルク

【翻3-23】ホルVSリン 熱闘!ケサル王
【翻3-24】匈奴とフンの関係

第3節 アルグゥの国

【翻3-25】カシュガルのマフムード
【翻3-26】「キオスク」はトルコ語か?
【翻3-27】都市国家
【翻3-28】キリスト教徒いろいろ
【翻3-29】ウルスとは、人々…とは限らない
【翻3-30】カガンのフィギュア

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