映画「愛の奴隷」
1975年ソ連
監督:ニキータ・ミハルコフ
キャスト:
オリガ・ヴォズネセンスカヤ…エレーナ・ソロヴェイ
ヴィクトル・ポトツキー…ロジオン・ナハペトフ
カリャーギン…アレクサンドル・カリャーギン
ユジャコフ…オレグ・バシラシヴィリ
フェドートフ…コンスタンチン・グリゴリエフ
複数の登場人物がいっせいにマシンガンのようにしゃべる場面がどうも苦手(笑)。そうでなくても、相手の話を聞かず自分のことばかりべらべらしゃべる連中はうるさいっていうのに(笑)。
でも、しゃべりのリズムがおもしろい。まさにコメディ。こういうのを聞くと、ロシア語って音楽みたいで美しいといって、ロシア語を始める人がいるというのもうなずける。
革命期のロシア。ヒロインのヴォズネセンスカヤはサイレント映画時代の女優だから、今時のアイドルと違ってまさに偶像。たぶんウンコもしないんじゃないか?(笑) 住む世界が違うせいか、私のような下層民が好意を抱く要素が何一つない。
ヴォズネセンスカヤ自身が
「私は無よ」
というのにも冷静に
「頭がな」
と切り返したくなる。28歳で子供が二人もいるのにあまりにも世間知らずというか子供。無垢と無知は違うと思うんだけどなぁ。
カメラマンのヴィクトルは、彼女に好意を持っているから、そんな浮世離れした彼女に現実に起こっていることを見せ、現世に引きつけようとするのだが、結局はそれも徒労に終わる。…ん? でも少しは効果はあったのかな? しかし、あまりにもかけ離れた世界に住んでいるのでついて行けなかったのだな。
…雲の上の人って、みんなこうなんだろうかね。ヴィクトルがああいう風になったのだって、余計なことをべらべらしゃべった彼女に責任が多少なりともあると思うんだけど。
関連作品:
ミハルコフ監督→「機械仕掛けのピアノのための未完成の戯曲」
ナハペトフ出演→「北極圏対独海戦 1944」
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