映画「ブラッド・ブラザース」
1973年香港
監督:チャン・チェ(張徹)
キャスト:
マー・シンイ…ティ・ロン(狄龍)
チャン・ウェンシャン…デビッド・チャン(姜大衛)
ホアン・チュン…チェン・クアンタイ(陳観泰)
ツェン・ティエンヤン…ダニー・リー(李修賢)
清の時代。長髪賊(太平天国の乱)との戦いで活躍したマー・シンイ提督が刺殺された。犯人はその場で取り押さえられたが、それはマー提督の義弟で、戦でも常にマーを助けて戦っていたチャン・ウェンシャンだった。生死を共にすると誓ったはずの二人の間に何があったのだろう。
裁判官の前に引き出されたチャンは、むしろ進んで「真実」を語り始める…。
原題「刺馬」。チャン・チェ監督が、男と男の愛情…じゃなかった、男と男の友情の絆の脆さをいつものティ・ロン、デビッド・チャンコンビで描く。
ダニー・リーがどこに出てんだよ、と思ってたが、前方転回している(!?)長髪君だよね? キャスト見ると役名付いてるけど、名前なんて全然全くひとことも呼ばれんからよくわからん…(笑)。いやだいたい、自分はダニー・リーを「中国超人インフラマン」で知った人だから、顔よくわかってないだけだったりしてー(自爆)。
チャンと彼の兄ホアン・チュンがマーとの出会いは、彼らが山賊暮らしをしていた9年前にさかのぼる。
一人馬に乗って峠を通りがかったマー。待ってましたとばかりに襲いかかるホアン。
しかし、この男、できる。どうもマーは、ここに腕の立つ山賊が出ると知った上でやって来たようなのだ。強い相手と知って力試ししたくなった二人が戦っていると、ホアンの妻ミランがマーの金を奪って逃げたので勝負もお開きに。だが、マーは三人のねぐらまで追ってきて自分の大望を語るのだった。マーが大人物に思えた二人は、彼と義兄弟の契りを結ぶ。
やがて三人は、山東省の山賊団のねぐらを襲撃、屈服させて手下にする。マーは彼らを弟子にして厳しく武術の訓練を施し、兵士に仕立てていく。
そんな中、チャンとホアンは山を下りて町に遊びに行き、不用意な言動から、捕吏に追われる羽目になる。マーが助けに来てくれたのでかろうじて山に逃げ帰ったが、そのせいでマーは負傷してしまう。チャンとホアンは、このことに恩義を感じ、ますますマーを尊敬するようになるが、ホアンの妻ミランまでもが、夫の義兄という以上に好意を持ってしまうのだ。
チャンは感づいてるね、完全に。てか、あれだけあからさまだと誰でも気付くか(笑)。ホアンが鈍すぎるんだ(笑)。もっとも、わかりやすく演技しているからニブイ私でもわかるんであって、実際だったら私も気付かんクチだと思う(爆)。
でも、まぁ、さすがに兄弟の嫁とできちゃうのははまずいと思ったのか、受験を口実にマーは山から下り、ミランの前から姿を消す。
2年後…。
山の仲間たちのところに、将軍になったマーから迎えの使者が来た。チャンや弟子たちに自軍に入って欲しいという。
出世して偉くなったマーに、以前とは違う微妙な距離感を感じ戸惑いながらも、チャンたちは文字通り命をかけて長髪賊と戦いめざましい戦功を上げるのだった。
しかし、いつまでたっても山賊臭さが抜けず、今の自分の立場がまるでわかっていないホアンが、マーにはだんだん邪魔になってくる。そして…。
下積み時代に一緒に苦労した仲間もしくは彼女が出世するにつれて疎ましくなって…というのはよくある話だが、この場合、マーは最初っからチャンやホアン、あるいは弟子たちを出世の踏み台にしようとしてないかぁ? チャンにしてみれば、あこがれの兄貴に裏切られたと感じるだろうが、マーからすれば、用済みになったらポイってのは最初から織り込み済みだったのかもしれないね。
むしろ、マーにとって誤算だったのは、ホアンの妻ミランに惚れてしまった事じゃないのか。
でもさー、それを出世の邪魔だから取り除くのか、女を自分のものにしたいために取り除くのか、どっちがメインか知らんが、いずれにしろあさましいよな。
でも、まー、これは上記DVDパッケージに使われているのと同じ写真だろうけど、矢印部分に注目。
こんなんで何時間も戦ってるのでまぁ、いろいろあったけど、ここは水に流し、心臓をぐぐっとえぐってさわやかに〆ようではないか(爆)。
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