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2008年8月 5日 (火)

映画「祖国のために」

1975年ソ連
監督:セルゲイ・ボンダルチュク
キャスト:
ピョートル・ロパーヒン…ワシーリィ・シュクシン
ニコライ・ストレリツォフ…ヴャチェスラフ・チーホノフ
イヴァン・ズヴャギンツェフ…セルゲイ・ボンダルチュク

 原題をそのまま訳すと「彼らは祖国のために戦った」でミハイル・ショーロホフの小説をセルゲイ・ボンダルチュクが映画化したもの。DVDの「バトル・フォー・スターリングラード」と全く同じですな。画質とか色もそのままで直してない。でも、大きな画面で見ると、戦闘シーンの迫力は期待通り。1942年7月の話なんで、ソ連側からしたら連戦連敗なのにようやるよってくらい。DVDの題名がどうもドイツ視点くさい気がするのもそのせいか(笑)。

 神保町シアターでやってたので見てきたのだが、前の方に座った方が良かったかな、迫力的には。特に爆撃のシーンは視界が全部スクリーンで埋まるくらいの場所で見ると泣くわ、いやホント。恐いもん、いろいろと(笑)。
 でも、全体を視界に入れてじっくり見たので発見もあった。DVDで見て気がつかなかったけれど、河に沿って退却しているシーンの背景がいい。スターリングラードに向かってるってもろにサライの周辺地域じゃん。兵隊がゾロゾロ乾いた草原を歩いていく光景や、板状の小石だらけの丘を掘って塹壕を掘るシーンはなかなかぐっとくる。なるほど、ああいうところに黄金のオルドの総帥は首都を築こうとしたのね~。崖の穴になにかの鳥(イワツバメ?)が巣をつくってヒナがチーチー鳴いているのを聞いてオルドゥ・バリクの城壁の遺跡でも鳥のヒナが鳴いていたのを思い出した。やっぱりあのへん、環境は似てるんだよね。

 そういえば思い出した。
「アレクサンドル・マケドンスキー(アレクサンドロス大王)のくせに負けて来やがった」
ってからかわれるシーンがあったが確かDVD版では字幕がこれと違ってたような気がする。……だってそのダジャレ、日本人にしかわからないから。「マケドンスキー」とやった瞬間にいやな予感はしていたのだが、予想どおりの展開に、正直、背筋が凍った(あまりのオヤジギャグぶりに)。

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コメント

お久しぶりでございます。

今日神保町シアターで「ワッサ」「祖国のために」「エゴール・ブルイチョフ」3本まとめて観てきました。いいですね、この映画館。
先週ボンダルチュクの「廣野」を観たのが最初でした。

私は映画を、数だけは沢山観ているのですが、面倒でいちいち感想を書き留めることができないでいます。そのくせ他人の感想を読んでも「つまらないなあ」とけちをつけていることが多い(特にWEB上での映画のレビューって、いいと思えるものが殆どありません)、嫌な性格です。
しかし!雪豹様のレビューはいつも楽しんでいます。雪豹様にとってはこれが本業ではないようですが、いつでもこちらに転職できるのでは??

「祖国のために」に関して言えば、戦争映画なのにいい男が全く出ない(しかも長い)からその点ストレスが溜まります。やっぱりミハイル・ウリヤーノフクラスが一人はいてほしい。
ボンダルチュクは自作には必ず自ら出演しているのでしょうか。一応いい男だといえるニキータ・ミハルコフとは違うのだよ、君は、と言ってあげる人はいなかったのか?

投稿: Киска | 2008年8月 8日 (金) 00時49分

お褒めの言葉をいただき、舞い上がっております。
転職できるものなら今すぐしちゃうぞ~。誰かスカウトして!ってくらい(笑)。

それにしても、一日に三本とはすごいですね。しかも2時間超の大作が二本入ってますよ!
私は「祖国のために」たった一本でさえドトールコーヒーのLを飲んで準備万端怠りなくして行ったというのに(笑)。割とすんなり最後までいけたのですが、第一部の終盤と第二部の始まりの所であれだけ盛り上げておいて結局オチがない(弱い)ストーリィなので寝ちゃうんじゃないか?と本気で心配してました(笑)。

IMDbによれば、ボンダルチュクはイタリアなどとの合作以外では全部出ているようです。これはつまり、国内の業界では巨匠になにも言えなかったけど、イタリア人ははっきり言ってやった、ということなんでしょうかね? 

神保町シアターは便利なところにありますよね。あの場所でロシア文学特集って合ってる……っていうか、「妖婆 死棺の呪い」がなんだか浮いてる……。でも、「文豪の文学作品」っていうと取っつきにくい感じがするんですが、ロシアの人にとっては恐いけどどこか笑えるお話として読まれてるんでしょうかね~。

平成生まれの若者だと、そもそもソ連を知らないらしいので、的外れなことを言っているのは、ある程度しかたないのかな、とも思えます。全く同じような国が今現在も隣にあるというのに、と思わないでもないですが。
もっとも、マイケル・ムーアの「シッコ」にボリス・アンドレーエフらしき人が出てるソ連のミュージカルが引用されていて「おいおい……」と苦笑したのですが、ソ連に対する認識っていい大人の日本人でもあの程度なのかもしれませんね。

投稿: 雪豹 | 2008年8月 8日 (金) 21時06分

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