映画「赤壁 レッドクリフ part II ―未来への最終決戦―」
レッドクリフpart II ―未来への最終決戦―
2009年中国
監督:ジョン・ウー(呉宇森)
キャスト:
周瑜…トニー・レオン
諸葛亮…金城武
曹操…チャン・フォンイー
孫権…チャン・チェン
尚香…ヴィッキー・チャオ
趙雲…フー・ジュン
甘興…中村獅童
小喬…リン・チーリン
おもしろかったよ! ジョン・ウーらしくて!!
火攻めがしたくてこの挿話を選んだんじゃないかって思うくらい気持ちよく爆裂してくれました。
まぁ、曹操軍が硫黄、孫権軍が魚油を使ってる事になってる割にはいろいろ炸裂しまくってて、硫黄ってもっといやらしい燃え方するんじゃなかったかな、とか爆発するアブラってガソリンくらいだよな、という思いが頭の片隅に浮かばないでもなかったが、そういう事に拘りたいならこの監督起用しないわな。
なかなか複雑な話のはずだが前知識なくてもすごくわかりやすく、さすがにうまい(手慣れてる)な、と思った。その分、真の三国志ファンにはいろいろ言いたいことがありそうだ(笑)。
第1部でなんだよ、結局変態コスプレ親父の妄想かよ、という終わり方をしたのでどうなることかと思ったが、曹操がとても格好良く、一兵卒として仕えるならこいつの方が良い、と思ってしまった。だって劉備や孫権存在感なしで、どの点が人々に慕われるのかまったくわからない。民のためになんちゃら~という話しはしばしばするが、「民のために」「国民のために」というヤツの「民」なんていわば「民(脳内)」であってリアルな民のことなんてわかっちゃいない事が多いからな。口先だけで言われても説得力はないねぇ。
そんなわけで曹操がそれほどひどい暴君に見えなくなってるところでもあり、双方が間諜を放って情報収集をしているのに、曹操だけが周瑜の策略に引っかかったような描き方は少しかわいそうに思った。情報なんて集めれば集めるほど正反対の情報が同じような信用度で入ってくるもの。「情報ほどあてにならないものはない」って言うじゃないか。周瑜の得たのが良い情報ばかりってのがリアリティがぁ……まぁそんなもの最初から求めてないから良いんだけどね。ただちょっとかわいそうかなって。
甘興がまたおいしいところをもっていってて、火炎瓶っぽいものの試作段階で思ったより火力が強くてぬおってなる役(わりとお約束)をやってた。
あと、槍ぐさーっと刺さって逆側から引っこ抜いて貫通~ってのも、チャン・チェの「水滸伝」のシーンを思い出して一人でウケてしまった。↑のもいわばセルフパロディだけど。
関連作品→「赤壁 レッドクリフ part I」「男たちの挽歌II」
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