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2011年1月22日 (土)

映画「ドウエル教授の首」

ドウエル教授の首 [DVD]

Douel001

1984年ソ連
原作:アレクサンドル・ベリャーエフ
監督:レオニード・メナケル
キャスト:
ドウエル教授…オリゲルト・クロデルス
アンジェリーカ、モニカ…イーゴリ・ヴァシーリエフ
ロラン…ヴァレンチナ・チトーヴァ
コルン…イーゴリ・ヴァシリエフ

 ロシアの街角に建てられているソ連邦英雄とかの像…たとえばガガーリンの像で、首だけのヤツを見るたびに、これって生首だよなぁ、これを不気味だと思わないんだろうか、と常々思っていた。

 いやー出たよ。まさに生首ってのが。それがこの映画「ドウエル教授の首」。

 映画の中で、亡くなったドウエル教授の偉業を記念するための記念碑が建てられるんだが、それがまさに首だけの像。その後に出てくる首だけで生きているドウエル教授を暗示していてぞぞーっとした。ロシア人だってあれ見て生首想像するよね…。なんで胸像とかでなくて首だけなんだろうか???

 しかし、ドウエル教授が開発した培養液っていうのが猛烈にソ連で開発された「青い血」――人工血液ペルフトランを思い起こさせるんだけど?
 この映画、ソ連で大ヒットしたそうだが、1984年って、まさにアフガニスタン紛争にソ連軍が介入していった時期で、人工血液ペルフトランが表舞台に出てきてたころだ。そのへんの事が見る方の頭にあってリアルな恐怖として受けたのかもしれない。いちおう、映画の舞台はアメリカになってるが、こういうことを平気でやっちゃいそうなのはむしろソ連だよ。

 というわけで、SFだし、血が飛び散ったりするシーンはないんだけど、結構グロい。
 フレッシュな美女の遺体を手に入れて、「人形のように」縫い合わせ、新たに一人の女(イヴと呼ばれている)を合成するところなんて、「フラケンシュタイン」そのものだよなぁ。原作の古い邦題をもじって、「怪奇!合成人間」とした方がぴったりくるようなレトロな不気味さ…。

 ドウエル教授は培養液の正確な化学式を残さずに死んでしまい、首だけで蘇らされても助手のコルンには教えようとはしない。世紀の大発明を自分の手柄にしたいコルンは、装置を使って教授の頭の中を覗こうとする。
 そのイメージのモンタージュがとても新鮮に見えた。今だったらこういうイメージはCG使ってやっちゃうんだろうが、アナログで工夫しててかえって新鮮だった。CGは何でもできる自由自在なものと謳いつつ、イマジネーションに「こういうもの」と知らず知らずのうちに枷をはめてしまっていたのかも。
 制限された中にかえって無限の表現を見いだすって、なんか俳句に通じるものがある…なんて言い過ぎか(笑)。

Douel002いきている首 [冒険ファンタジー名作選(第1期)]
原作を探していて、表紙の絵に惹かれてつい衝動買いしてしまった…。
こういうの、学級文庫みたいなのにあって読んだって人がうらやましい。

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