ラシード=アッディーン『集史』「グユク=ハン紀」(目次)
ウゲデイ=カァンの息子、グユク=ハンについての叙述。三部から成る。
第一部。
その血統についての記述、彼の妃と子供たち、今日まで分枝が続いている孫たちの詳細な一覧。系図は彼の父の紀で作成されているので、ここには掲げない。
第二部。
(即位の)日付と彼の治世に関する物語、彼がハンの位に坐していた時の王座、妃たち、皇子たちとアミールたちの描写。彼が行った戦いについて、彼が収めた勝利について、および彼の即位前に起こった(事件)についての覚書。
第三部。
彼の賞讃すべきあり様と性格について。彼の述べた見解と誡めについて。彼の下した良い決定について。彼の治世に起こった事件と出来事で、前の二部に入らず、様々な書物から、および様々な人々から別々に知られたものについて。
★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜
突然ですが!
今週はラシード=アッディーン『年代記集成(集史)』から「グユク=ハン紀」の日本語訳をアップします。『モンゴル史』日本語訳計画発動!ということではありますが、現実逃避しがちでなかなか進まないので、景気づけというか自分で外堀を埋めてみるとか、そういう感じの企画です。『モンゴル史』「部族篇」第三章についてはこちらにアップしていますが、改訂版をコミケで群雄堂から出す~?とか「部族篇」第一章も翻訳する~?とかいう企みが密かに進行中(?)です。
底本は毎度おなじみヴェルホフスキーのロシア語訳『年代記集成』
АКАДЕМИЯ НАУК СССР ИНСТИТУТ ВОСТОКОВЕДЕНИЯ
РАШИД-АД-ДИН СБОРНИК ЛЕТОПИСЕЙ. Том II
ПЕРЕВОД С ПЕРСИДСКОГО Ю.П. ВЕРХОВСКОГО ПРИМЕЧАНИЯ Ю.П. ВЕРХОВСКОГО И Б.И. ПАНКРАТОВА РЕДАКЦИЯ ПРОФ. И.П. ПЕТРУШЕВСКОГО ИЗДАТЕЛЬСТВО АКАДЕМИИ НАУК СССР 1960 МОСКВА-ЛЕНИНГРАД
です。
ドーソンだと、ドーソン著・佐口透訳注『モンゴル帝国史2
』『モンゴル帝国史4
』、これに編集・佐口透『東西文明の交流4 モンゴル帝国と西洋
』(平凡社1970年)を合わせて読むと、いまさら注を入れる必要がないほど解説されてます。両方読むと、ドーソンが『集史』をどれだけ活用しているか、『集史』の間違いをそのまま踏襲しているかわかるのもおもしろいです。
それから、ラシードはラシードゥッディーン=ファズラッラーとか、アブド=アル=ラフマン(奥都刺合蛮)はアブドゥル=ラフマーンetc.と表記した方がもとの発音に近いのかもしれませんが、ペルシャ語やアラビア語は全然知らないので、あまり直していません。
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コメント
すばらしい!
読みたいものばっかりです!
超
本が出るならなおうれしい!
楽しみにしています~!!
投稿: 島崎精舎 | 2011年4月21日 (木) 01時24分
「頑張る」という能力がないみたいなので、怠けてばっかりでしたが、それでもちょこっとずつ進んでようやく「グユク=ハン紀」できました。そんな調子なので後はどうなる事やら…って感じです。
投稿: 雪豹 | 2011年4月21日 (木) 02時02分