映画「エリート・フォース 米国×ロシア対テロ連合特殊部隊」
2009年ロシア
監督:ヴラジーミル・パシチニク
キャスト:
アレクセイ(アレックス)…ドミートリィ・ノソフ
トーフィク…イヴァン・ココリン
トリフォン…ドミートリィ・マクシモフ
ハリトン…マクシム・トィニャノフ
ナースチャ…イリーナ・チャシナ
うわー、久々来たよ。中身見てタイトル付けた~?ってのが。
原題は漢字で「道」っていうんだが、東洋の神秘すぎて目が点になる。いやホント。是非見てみて。ぐだぐだ具合がすんごいおもしろいから。
オープニングがどこか東南アジアっぽい大河のほとりの村で、そこで梵僧にしか見えないちりちりお髭のお坊さんに拾われた少年が連れて行かれたのが万里の長城の近くの少林寺。
はじめ見た時、
「あれ、中身…違う?」
って本当に思った。21世紀の映画とは思えない独特の雰囲気が醸し出されていて、正直、ショウブラザーズかなんかのカンフー映画かと。
それで最後には、敵役がいまわの際に
「アリガトウ。スバラ…」
って言って死んでいくんだよ!
ナニソレ? 意味不明すぎる!
日本なんてかけらも出てこないのに!(あ、日本刀は出てくるからかけらくらいは出てるか?)
もちろん、この敵役も元ロシアの特殊部隊員だから日本人じゃないし、こいつの創った麻薬密輸組織のあるのも東南アジアのどっかの島で、日本全然関係ないんだよ。ついでに言うとアメリカもほとんど関係ない。アメリカの空母にちょこっと乗せてもらって麻薬密輸組織のアジトに向かうだけ。
これぞロシアの面目躍如ってなぐあいの冗長な展開で、ペレストロイカの時代にチンピラだった主人公アレクセイがサンボに出会って親友ができ、親友が死に、軍隊に入って新しい親友(トーフィク)ができ、偶然の出来事で特殊部隊に入れられて、師といえるチェン(←これがオープニングに出てくる少年の大人になった姿らしい)に出会い、一緒に厳しい訓練を受けたはぐれ者四人・アレックス、トーフィク(タタール人)、トリフォン(チェチェン人)、ハリトン(ウクライナ人)で麻薬密輸組織を叩き潰す任務に就かされることになる……というストーリィ。
サンボや少林寺が出てる割には、見応えのある格闘シーンが少ないなぁ。脈々と受け継がれていく健全な精神、てなところを担っているのはサンボやチェンの教えなんだが、精神論で終わっていて上っ面だけの気がする。
迫力あるのはむしろ潜入の時の銃撃戦や爆破シーンだ。やっぱロシアはそっちの方が得意だろ~。無理すんな~。
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