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2012年4月12日 (木)

映画「タジキスタン国境要塞 アフガンゲリラ 11時間の死闘」

タジキスタン国境要塞 アフガンゲリラ 11時間の死闘

2011年ロシア
監督:セルゲイ・マホヴィコフ
キャスト:
パンコフ…アンドレイ・チャドフ
グリツュク…セルゲイ・セリン
ザキル…ラジャブ=アリ・グセイノフ
ファイズロ…ファリドゥンショ・ラフマトゥッロエフ
ボブロフスキー…イーゴリ・サヴォチキン
ユーリャ…ニノ・ニニッゼ
ドゥロフ…ユーリィ・コノヴァレフ

 原題は「静かな前哨」。うわぁ、これ、題名からして死亡フラグじゃん……と思うと、前半のソ連崩壊で物資は不足しがちだけど風呂を手作りして喜んだり、客人のためにイノシシを狩ったりする平穏な日常がもの悲しい。

 ソ連崩壊後のタジキスタン-アフガニスタン国境。
 ロシアはそれまでソ連の国境警備隊であった軍隊を平和維持軍(ロシア語の表現では平和創出軍)として国境の警備を行っていた。

 それというのも、ソ連崩壊後に独立したタジキスタンでは、旧共産党とそれに対立する民主派、イスラム勢力、地域政党などが入り乱れての内戦となり(タジキスタン内戦1992~1997年)、国家として国境を維持する事が出来なくなっていたのである。南隣のアフガニスタンなどはタジキスタンより多くのタジク人の住む地域であり、民族を分断して国境線が走る、ほとんど解決不可能なんじゃないかとさえ思える難しい地域である。秋野豊氏が銃撃されて死亡した事件に絡んで酷い内戦であったと日本人の記憶にも残っている。

 そんな地域に軍隊を駐留させるなんて、もうソ連はなくなってしまったのに宗主国ヅラしやがって、という見方をする人もいるだろうが、帝政ロシア以来のロシアの中央アジア進出(侵略といってもいい)の歴史を踏まえて考えれば、ロシアは真摯な姿勢で自分の責任を果たしたのだろう。とにもかくにも、イランや国連と協力して流血の事態は止めることが出来たのだから。この映画を見てそう思えた。

 パンコフの部隊なんて10代か20代の兵卒が大半だし、カザフ人やウクライナ人も混じっていて、そうした人たちに帝政ロシア以来の~なんて負の遺産を負わせるのは酷だなぁ、と思う。
 それでも、たった十数人で武器弾薬も満足になく、邦題では「要塞」といっているが防御施設はわずかな塹壕と地雷原と土地の起伏だけというような状況で、国境を死守した国境警備隊の凄絶な戦いのお話である。

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