映画「ダーク・ワールド」
2010年ロシア
監督:アントン・メゲルジチェフ
キャスト:
マリーナ…スヴェトラーナ・イヴァノヴァ
コースチャ…イヴァン・ジトコフ
ヘルヴィ…エレーナ・パノヴァ
アレクサンドル・ヴォルコフ…セルゲイ・ウグリュモフ
教授…ヴラジーミル・ノスィク
白装束の老婆…タチヤナ・クズネツォヴァ
スタイリッシュ・ホラー・アクションとでも言おうか、絵柄が非常にシャープでかっこいい。
大筋では、いにしえの魔術師(ヴォールフフ。敵役の名前ヴォルコフはそれを連想させる)とバーバ・ヤガーに代表される魔女たちの千年にわたる戦いに現代の大学生たちがふとしたことで巻き込まれる、という王道中の王道の物語だが、主人公の側も「光」や「善」ではなく闇の住人。戦闘モードでは爪がしゃきーんとのびてくるわ、顔はみみず腫れみたいな文字が浮き出てるわで一般的に想像される恐ろしげな魔女そのもの。でも、魔女っ娘戦士はアマゾネス風でなかなか迫力ある格闘シーンを見せてくれる。特に、満月の中から5、6人の魔女が現れるシーンはそれこそアニメのような格好よさで思わず笑ってしまった。セーラームーンの実写版を作るのなら是非このスタッフで頼んます!
で、敵方もまたかっこいいんだな。
カモフ社のブラック・シャーク(Ka-50チョールナヤ・アクーラ)って凶悪そうな面がまえしてるよなー、と前々から思っていたが、敵はまず、このブラック・シャークに乗って到来する。似合い過ぎる。
敵のボス、ヴォルコフは大魔術師の息子とはいえただの人間のはずなのに二千年くらい生きているらしいうえに矢でも弾でも死なない不死身っぷり。ヴォールフフってこんなにすごいものだったのか?
それに比べると悪魔はヴォルコフの部下の普通の人間に使われちゃってるし、この物語の中ではザコでしかない。ヴォルコフが手に入れようとしている力も、隕石の精霊とか悪霊とか呼ばれていて悪魔というのとは違うらしい。
ヒロインのマリーナも、最初の頃は精神を病んだゴス女にしか見えないのだが、話が進むにつれてどんどんかわいくなっていく。最後はかわいいと言うよりむしろ良い女かな。
それは、その時は思い通りにならない恋で暗黒面に墜ちていたから、ということなのだろうが、異界と行き来できる能力を持つようになる者・シャマンはこういう資質を持っていなければならない、と考えられているのかも…と思うとなかなか興味深い。いったん死んで魔女になるっていうのもシャマン的だし。
ともあれ、単純に娯楽作品としておもしろかった。舞台となっているフィンランドとの国境地帯の深い森というのもすごいねぇ。今もあんな原生林みたいなのがあるんだな。
この悪霊の憑いていた隕石が落ちてきたのがたったの千年前っていうのには「おいおいつい最近じゃないか~!」とツッコミを入れまくったけど。
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