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2012年8月10日 (金)

契丹展と『モンゴル史』部族篇@12日(日)西ま24a

Mongol01 ラシード=アッディーン『モンゴル史』部族篇第1章、届きましたぞ~。

…って本番はもう明後日!? うっわーーーギリギリじゃん! やってた時はできあがりの日を聞いても全然ピンと来てませんでした。わたたたた!







Mongol02ちなみに裏表紙はこんなです。
戦士が弓矢で敵を倒していく横スクロールのゲームです(ウソ)。

 

 それはそうと。『モンゴル史』の中でも部族篇は、特にモンゴル周辺の諸部族の故事来歴を説き起こす部分です。テムジンがチンギス=ハンになる以前のモンゴル高原の部族のあれやこれやが書かれているので、契丹とも重なる時代が大なり小なりあるわけです。

 ちょうどやっている所と同時代というわけで、先日の契丹展も何か良いネタでもないかと鵜の目鷹の目で見に行ったわけでして、契丹をよく知らないながらもほへー、と感心することがたくさんありました。
 ただ、契丹が西ウィグルと境を接している地図を見てすごい違和感を持ったんですけど、あれはどんなもんなんでしょう?

 自分的には、ウィグルの故地にはトクズ=タタル(九族達靼=阻卜)という強力な部族がいたという意識があるので意外な感じがしたんですよね。
(タタルは部族篇第2章に出てきます。その他にも、李克用が困った時に助けてくれた縁からか、後唐と妙に仲良かったりしたので印象が強いってのもありますが。この辺のことは、今回、群雄堂書店から五代十国小説を出すマルコさんに(勝手に)振るとして。ォィォィ)

 後にモンゴルが西方諸国から誤って「タルタル(タタル)」と呼ばれたり、21世紀の今日でさえタタルの名を冠する民族がいたりするくらいその勇名はユーラシアに響き渡っていたわけです。契丹の威名が世界に轟き、ついには「キタイ」や「キャセイ」が中国を表す言葉になったと言いますが、「タタル」だってそれに匹敵するくらい有名で畏怖されていたのです。

 確かに契丹は阻卜(タタル)と戦って負かしています。でも、トクズ=タタルを構成していたらしいケレイドの権威がモンゴル時代まで続いているのを見ると、せいぜい羈縻支配であってトクズ=タタルの支配層を殲滅してその民を契丹の国家体制の下に組み込んだようには見えません。

 更に、契丹は鎮州建安軍を置いてモンゴル高原を支配したとは言いますが、鎮州建安軍すなわち鎮州可敦城(チン=トルゴイ)は、遊牧民の伝統的本営の地でありトクズ=タタルの本営でもあったオテュケンの地より100キロメートルほど北東にあって本拠地を押さえてはいないのです。まぁ、確かに軛をはめられている感じはします。しかし、心の臓に杭を打ち込んではいない感じ。

 …というか、そもそも五京の配置からして首都・上京の背後ががら空き、南+西夏に向かって身構えていて、上の方は眼中にない感じがするんですがねぇ。

 てなわけで、契丹展のあの地図は随分「盛っている」ように思えたんですが、どんなもんなんでしょう??? 教えて! えろい人!

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コメント

振られても、契丹マジわからんのです。
中国が征服されるあたりの小説を書く場合で、どうやっても契丹主体のところがあるんですが、北の強大な悪の帝国っつう厨二設定の先入観を、どうやって払拭しようか漠然と考えています(漠然かい)。
草原さまの仕組みを一からとは言いませんが、契丹と中国の立ち位置をもっと俯瞰できないとなー。

投稿: マルコ | 2012年8月10日 (金) 18時59分

厨二、いいじゃないですか~。
最近YouTubeの東映チャンネルにはまっていることもあり、めちゃめちゃ厨の話を書いてみるのも良いなぁ、なんて妄想してます。
強大な悪の帝国でもメタルダーのネロス軍団みたいに主人公側よりしっかりしてるかもしれないし(ナニソレ)。

投稿: 雪豹 | 2012年8月11日 (土) 00時03分

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