映画「ソルジャー」
2011年ロシア/ドイツ/アメリカ
監督:ユルゲン・スタール
キャスト:
アレクセイ・ローニン…アレクセイ・チャドフ
セルゲイ・ローニン…アンドレイ・チャドフ
カリーナ…カリーナ・ハイデケル
ルドヴィク・カルロヴィチ…セルゲイ・ユシケヴィチ
サヴェーリィ・コトフ…イーゴリ・ジジキン
ヴァンパイア…オレーク・シェレメト
グリゴーリィ・ロマーノヴィチ…スラーヴァ・チチヴァリン
ジェーニャ…サビーナ・ミラー(アフメドヴァ)
子供の頃から狙撃ごっこをして遊んだ三兄弟。その中でも末の弟のアレクセイの素質には、目を見張る物があった。
三年前の戦争で一番上の兄は戦死、二番目の兄セルゲイは軍紀違反で除隊になってしまう。アレクセイだけはスナイパーとして今も軍隊に勤務している。
正義感だけは人一倍あって
「ゾロになるんだ」
というのが口癖のセルゲイは、サンクト・ペテルブルグで警官になっており、休暇で帰ってきていたアレクセイを歓迎するが、その時しでかした大捕物がきっかけで警察を辞めてしまう。このちょっと思慮の足らない感じの兄の尻ぬぐいをするような形で、法で裁けない悪人を始末するスナイパーの仕事を引き受けざるを得なくなる。
この仕事をアレクセイに命じた内務省の高官サヴェーリィとその部下ルドヴィクがマフィア以上に非情なのだった。
ドイツとの合作なのに、ドイツ系とおぼしきルドヴィク(ルードヴィッヒ)がひどい描かれよう。まぁ、クールで情け容赦ない所が格好良いと言えば格好良いんだけど、いいのか、これで(笑)。
アレクセイの恋人カリーナもドイツ系って事なのかな。私には見分けがつかないけど。黒髪直毛の清楚な美人で、彼女の友人でゴージャスな美人ジェーニャよりも日本人好みかも。
あと、アレクセイとセルゲイの兄弟があまりにもソックリでびっくりした。二役か双子かと疑ったくらい。時々どっちがどっちだかわからなくなる。本当の兄弟とはいえ似てる。
舞台になっているサンクト・ペテルブルグがえらくオシャレな町に見えた。
いや、まぁ、今は明るくきれいな町なんだろうし、有名な観光所がちらちら映るんだけれど、サンクト・ペテルブルグでなければならないというような話じゃない。これだけの大都市で跳ね橋が稼働してるのって他にない特徴だと思うけれども、ライトアップされた橋が動いている映像が何度か見られるだけで、ストーリィの中で重要な役割は果たしていない。それがちょっともったいない気もする。
それだけでなく全体的にロシア臭さがあまりない映画。重いテーマも全くないので、アクションを見てスカッとしたいって時にはもってこい。とにかく展開が早く、バスバス悪人を撃ちまくり、爆弾炸裂しまくり。
それで、内務省高官のオフィスに日本刀が飾ってあるのが伏線になっているんだけれど、この映画だけでなく他の映画でも内務省もしくは警察に日本刀が飾ってある映画を見たことあるんだが(例えば「ニュースメーカーズ」)、これって何かモデルになってることがあるのかな? ちょっと不思議だった。
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