映画「ソルジャーズ・オブ・フューリー」
2014年ロシア
監督:アレクサンドル・チェルニャーエフ
キャスト:
パーヴェル…ヴャチェスラフ・クリクノフ
エディ…アルチョーム・トカチェンコ
ポルカン…アレクサンドル・サモイレンコ
司令官…ヴァレーリィ・ソロヴィヨフ
トリャン…アレクサンドル・フィセンコ
ベク…アマドゥ・ママダコフ
タン…トルン・ドゥン
マイ…ジャスミン・トルォン
1970年代、ベトナム戦争にソ連は軍事顧問や物資は送っているが、戦闘には直接参加していない。……公式には。
特殊な訓練を受け、ベトナムに派遣されたパーヴェル・モルチャーノフ。同じくソ連から派遣されて来ている仲間の兵士たちとともに、北ベトナムの兵士と協力して米軍の基地を襲撃。そこでなぜかロシア語を話すアメリカ人ヘリパイロット、エディと出会う。
襲撃は成功。ところがパーヴェルはいきなり全く意味不明にキレて、たった一人で密林の中に入って行ってしまう。
実はパーヴェルには、極秘の任務が課されていたのだ。
英題「The Soldier」とは別に、ロシア語で「他人(ひと)の戦争」という題が付いているテレビ映画。アメリカもそうだが、人の戦争に首突っ込むな、ややこしいことになるだろ、と突っ込まずにはいられないのだが、ソ連時代でも歴史の表舞台には名を刻まれなくても祖国のために、同じ目標を目指して戦った同志(ここではベトナム)のために命をかけた影の英雄が賞賛されるっていうのが最近の傾向だよなー。
米軍のヘリコプターはイロコイのようだが、機体にUS airforceと書かれているのに違和感を持った。ベトナム戦争時のヘリの使い方からすれば、普通は陸軍や海兵隊の所属じゃないのかな。空爆時に撃墜されたパイロットの救出は空軍の仕事かもしれないが、やっぱりベトナム戦争時のヘリといえば、「地獄の黙示録」が思い浮かぶ。ロシアの人にはそういう先入観はないんだろう。
エディがなんかヘンだなと感じるのも、ロシア人の抱くアメリカ人のイメージと日本人の考えるアメリカ人っていうのがかなり違うからなんだろう。エンディング後のシーンは理解に苦しむ。ベトナムからヘリでヨーロッパに行くのは無理だと思うけど、アドリブなのかねぇ? あるいはアホなアメリカ人を笑うところ? そういうところも見ていてこれがロシアからの見え方なのか、おもしろいなぁ、と思う。
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