映画「馬々と人間たち」
2013年アイスランド/ノルウェイ/ドイツ
監督:ベネディクト・エルリングソン
キャスト:
ソルヴェーイグ…シャーロッテ・ボーヴィング
コルバイン…イングヴァル・E・シグルズソン
ジョン…ヨハン・P・オッドソン
ヴェルンハルズル…ステイン・A・マグヌッソン
ヨハンナ…シグリオル・M・エギルスドティル
馬馬馬馬ときどき人間。
シェトランドポニーよりは大きいのかな? 夏毛のせいかモサッとしてないかわいい、そして逞しいアイスランド馬の表情をたっぷり堪能できる。
(夏…なんだよな? 観光乗馬でジョンが遭難(!)して凍死(!!)しそうになる壮絶なシーンもあるんだが。アイスランドの気候ってあんななの? ひょえええ)
今でも馬とともに生活する谷間(といっても渓谷でないので結構広い)の村のあれこれの出来事。自分の乗る馬の他にもう一頭引いて行ってるのが興味深い。換え馬なんだろうけど、必須なんだね。
人間を乗せたまま交尾している絵がポスター等に使われているので、コミカルな映画なのかと思ったが、馬にとっては結構深刻だよな。人間に係わって馬たち、あんまりいい目に会ってないような……。
以下、激しくネタバレ。
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「私のレディ」
と大切にしていた牝馬が衆人環視の中で交尾されちゃって、コルバインは自分が犯されたみたいな顔してたけど、アレを射殺しちゃうのは、人間が管理していない繁殖は許されてないとかあるんだろうか。フレーメンしてにやけてたブラウンは去勢されちゃうのは、まぁ、わかるんだけど、馬なんて車並みの財産なんだろうし、殺すまでしなくとも、と思うんだけどなぁ。
それにしても、小さな村にしては人が死にすぎ。
ヴェルンハルズルは、ロシアの漁船見つけて車で間に合わないとみるや否や馬を捕まえて海に飛び込んじゃう。
「ウォッカ! ウォッカをくれ!」
ってそれだけのために海に飛び込んだのかい、この酔っ払いは…。
一方、ロシア船ではモンゴル系っぽい顔つきをした漁船員が、泳いできた馬をなで回して堪能してた。で、ロシア語じゃないっぽい言葉で話し掛けてんの。ブリヤートとかカルムィクとかだと海に縁がないように思えるけど、漁船で働いてる人もいるんだねー。そりゃそうか。
「それウォッカじゃない、96%、ベリー・ストロング」
絶対薄めて飲めって言ってるのに、この酔っ払いは直に飲んじゃって、おいおい、危ないだろって思ってたら案の定…。
何だか自分勝手な人たちが多い中で、ヨハンナが逃げた馬などを即席の手綱を作って捕まえ、引きつれて帰る所は格好良かった。
とにかく、日常的に馬と接している人たちと馬の表情がとてもいいですな。
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