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2016年2月13日 (土)

映画「スターリングラード 史上最大の市街戦」

スターリングラード 史上最大の市街戦 [SPE BEST] [DVD]

2014年ロシア
監督:フョードル・ボンダルチュク
キャスト:
カーチャ…マリヤ・スモリニコヴァ
マーシャ…ヤニナ・ストゥジリナ
グロモフ…ピョートル・フョードロフ
カーン…トーマス・クレッチマン
セルゲイ・アスターホフ…セルゲイ・ボンダルチュク
ニキフォロフ…アレクセイ・バラバシ
チェヴァノフ…ドミートリィ・ルィセンコフ
ポリャコフ…アンドレイ・スモリャコフ

 いやぁ、びっくりした。
 いきなり東日本大震災のシーンで始まるんだもの、別のディスクが入っているのかとビビった。
 でも、まぁ監督がフョードル・ボンダルチュクってのを見て納得した(笑)。

 物語は、東日本大震災の救援に当たるロシアの救援隊の一人(セルゲイ・アスターホフ)が建物の下敷きになったドイツ人女性に、彼の母カーチャが体験した1942年秋のスターリングラードの出来事を話すという形式になっている。最後のシメのシーンも日本。

 カーチャはボルガ川に平行して建てられたアパートに住んでいたのだが、そこがまさにソ連軍とドイツ軍の攻防の舞台となったために彼女の両親も含め、彼女以外の住民が全員死亡し、また、作戦に失敗したソ連軍の生き残りの雑多な人々がこのアパートに立て籠もって最後の防塁としようとしたために、街中の小さな一画が凄まじい戦場になる。

 全体的に、舞台のお芝居のような感じで戦争映画ではあるんだろうが、戦争アクションとは言い難い。小道具はリアルだけど、スローモーションを多用しているせいか、過度にセンチメンタルな心象風景風に見える。背景も動いてはいるんだけど、屋内セットにしか見えない。

 ツッコミどころはまぁ、あるにはあるんだけれども、東日本大震災を目の当たりにして自分たちの体験と引き合わせて心底心を痛め、親身になって同情しているらしいっていうのはわかった。

 あの震災の時、「北方四島を返そう」とか「住む所がなかったらシベリアに住まわせてあげよう」とか言ってる人がいたのは、素直な親切心から手を差し伸べてくれていたんだろうと思う。日本人は、シベリアと聞いて背筋が凍った人も多いと思うが、向こうはシベリアはとても素晴らしい土地だと思ってるからな。私もシベリア、ステキ~、本当に住まわせてくれるの~(キラキラ)、って思ったもん(まぁ、場所にも拠るが)。

 たまたま、コレ、北方領土の日に見たんだが、こういう国民性を見るとロシアとの交渉のしようはいくらでもある、と思えるんだがなぁ。
 と、いうか、この事に全く感心のない(「歯舞」すら読めない)人物を担当大臣に据えるくらいだし、いまだに北方領土が返ってこない原因は日本側にあると思うぞ。 ロシアが返してくれないんじゃなくて、返ってきてもらっては困る人が日本側にいるんだろうよ。

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