« 映画「日蓮と蒙古大襲来」 | トップページ | 映画「スカイ・イーグル」 »

2016年4月 7日 (木)

映画「チャイルド44」

チャイルド44 森に消えた子供たち [Blu-ray]

2015年チェコ/UK/ルーマニア/ロシア
監督:ダニエル・エスピノーサ
キャスト:
レオ・デミドフ…トム・ハーディ
ネステロフ将軍…ゲイリー・オールドマン
ライーサ・デミドヴァ…ノオミ・ラパス
ヴァシーリー…ジョエルキナマン
ヴラド…パディ・コンシダイン

 第二次世界大戦の英雄レオ・デミドフは、戦後国家保安省(MGB。NKVDの後身、KGBの前身)に勤めていた。その任務というのは、ぶっちゃけ、密告によって人々を逮捕し、拷問して自白を強要する、といったようなもの。科学捜査からは、およそほど遠い。

 そして1953年。戦友でもある同僚のアレクセイの子供が不慮の死を遂げた。

 正式の調書では事故だとされていたが、レオは子供の死体を見せられ不審に思っていた。
「うちの子は殺された!」
と訴える母親や検死官の言葉から、疑念を抱いてちょっと調べただけで、似たような「死亡事故」が幾つもあった事がわかってくる。事故でなく殺人事件だったと確信し、それをそのままにしてはいけないような気がしてきた。

 なぜなら、これが本当に殺人なら、シリアルキラーを野放しにしておく事になってしまうからだ。

 しかし、きちんとした捜査をしようとすると、それはどうも上司のお気に召さないらしい。レオの身辺に次々とおかしな事が起こり始め、彼はヴォリスクという地方都市の民警に飛ばされてしまう。

そして、着任するなり不審な状況下で子供が死ぬ事件が起こる。その地方の警察署長ネステロフ将軍はレオを中央から派遣されてきた密偵ではないかと疑っており、レオがこの件を連続殺人事件として捜査する事に難色を示す…。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

 題名からして有名なウクライナのシリアルキラー・チカチーロ事件に着想しているんだろうと容易に想像が付くが、チカチーロに当たる殺人犯ヴラドについてはほとんど描かれていないで肩すかしを食らった。これ原作があるらしいから、たぶん、そっちを読んだ方がおもしろいと思うよ。尺に限りがあるから、どこかに焦点を当てなきゃならないってのはわかるけど、これは映画化失敗の部類だと思う。

 だいたい、主人公が何でもすぐに暴力で解決しようとしているのが私の好みじゃなかった(笑)。子供が次々と殺されているのに、それを自分の復讐のネタにしてるみたいでやな感じだよ。
 でもまぁ、この人は若い頃から戦場で人を殺すのが生業だったんだからしょうがないっちゃーしょうがないんだけどな。軍隊と警察では、適性が違うからね。ソ連だと、警察も軍隊と同じような階級使ってるから同じように見えるけれども、軍隊に事件の捜査は専門外。
 それにしても、ここに描かれているのは随分とちょろい保安機関だな。国民からしたら災厄でしかないが、外国、例えば謀略なんてお手の物の英国からしたら良いカモじゃん。ずっとこういう無能な防諜機関のままでいてもらった方が鉄のカーテンのこちら側からしたらありがたいわな。

 ヒロインもヒロインで、
「レオ! レオ!」
と叫んでいるばかりで常に棒立ち。たとえ出しゃばりで空回りであっても、もっと活動的な女性の方がよかったなぁ。あれでは、口先では止めてと言いつつ、レオをけしかけて殺人教唆しているようにしか見えない。

 その点、ネステロフ将軍が私の好みのオヤジ刑事だった。オヤジと言うにはちょっと歳食ってるかな。地道な捜査をして犯人を地味に絞り込んでいったのはこの人だし。

 あと、蒸気機関車が走って行く森の風景が素晴らしく美しかった。アレどこでロケしたんだろ? ルーマニアかな?

|

« 映画「日蓮と蒙古大襲来」 | トップページ | 映画「スカイ・イーグル」 »

ソ連」カテゴリの記事

ロシア」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/198713/63453259

この記事へのトラックバック一覧です: 映画「チャイルド44」:

« 映画「日蓮と蒙古大襲来」 | トップページ | 映画「スカイ・イーグル」 »