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2016年6月 4日 (土)

ドキュメンタリー「大韓航空8509便」

ナショナル ジオグラフィック チャンネル
メーデー!9:航空機事故の真実と真相 (吹替版)(2010)
第7話「大韓航空8509便」

 1999年12月22日、大韓航空の貨物機・ボーイング747がイギリスのエセックス州で墜落した大韓航空8509便墜落事件。

 ほとんど会社の体質のせいで引き起こされたようなもんで、随分酷い事故だなぁ、という感想。貨物機だと死者が少ないせいか、すぐに報道されなくなって忘れ去られてしまうことが多いけれども、重大事故である事には変わりない。確かに、大韓航空機の事故が相次いでいた時期があった。これがあの時期の事故か。

 せっかく、タシケントからの飛行で機長のADIに不具合があったことが明らかになっていたのに、それが活かされていないところで、事故回避の機会を失ってしまったのは何とも惜しい。

 しかも、この時のミスというか規則違反が二重になっているのがまた酷い話。
 第一は、双方のクルーが顔を合わせていれば、「アレが故障してやばかった」みたいな話は引き継いだはずだったこと。
 第二は、整備士が欠陥特定マニュアルを持っていなかったこと。そもそもここでちゃんと修理できていれば事故は起こらなかったし、もし、機長の頭の隅にADIが故障していた(いる)ということが入っていれば、事故を回避する可能性はあったのに。

 一つ一つは小さな手抜きが積み重なって事故になるという例は多いというけれども、この欠陥特定マニュアルがなかったというのは、高価な航空機を飛ばす手順としてはあまりにもいい加減ではないか?

 それでも、機器の故障の時に備えて、飛行機側に三重の確認方法があったのにそれを無視した機長・副機長の態度は全く擁護の余地はない。でも、身分の上下をコックピットにも持ち込んでしまって副操縦士が機長にモノを言えない体質だったっていうのは、個人の問題ではないからなぁ。韓国の歴史に起因する社会の風潮とは言うけれども、こういう肩書きが上ってだけで部下の言う事に耳をかさず、高圧的に威嚇して黙らせる人は日本の職場にもいるもんな。

 この事故のあと、大韓航空の体質は徹底的に改善されたって言うけれど、例の「ナッツ・リターン」のようなお偉方が肩書きを笠に着て横車を押すみたいなことがあると、本当かよって思ってしまう。

 態度に問題のある機長も強く機長にものをいうことができなかった副操縦士も、また誤った修理をした整備士も事故で死亡しているわけだけれども、たとえ空港や住宅地に落ちずに地上での死傷者がいなくても、自業自得では済まされない。ボーイング747のような大きな飛行機の残骸・大量の航空燃料、場合によっては積み荷の有害物質がぶちまけられた土地のことを想像しただけでも、その土地はもう使いものにならなそうではないか。

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