映画「ストーカー」
1979年ソ連
監督:アンドレイ・タルコフスキー
キャスト:
ストーカー…アレクサンドル・カイダノフスキー
妻…アリサ・フレインドリフ
作家…アナトーリィ・ソロニーツィン
教授…ニコライ・グリニコ
ある日ある国のある所に突如として現れた未知の空間、通称「ゾーン」。
そこに入り込んだ者はほぼ帰ってこない。軍隊も探索に入って行方不明になってしまったことから、今は非常線を張り、立ち入り禁止区域になっている。
そんな「ゾーン」にも、中を歩き回って帰って来られる者がいる。ストーカーである。
とはいえ、「ソーン」の影響はストーカーにも様々な形で及んでおり、中には自殺してしまった人もいるそうだ。
しかし、そんな危険な「ゾーン」に、むしろ危険だからこそ訪れてみたいと思う人達がいるもの。今日もまた、作家と教授が「ゾーン」に入ろうとストーカーに道案内を依頼してきた。
実は「ゾーン」にはある噂があり、彼らは知的好奇心からそれを論理的に、あるいは科学的に確かめてみたかったのだ……。
○o。+..:*○o。+..:*○o。+..:*
この映画を見ると、廃墟探索が人を惹きつける理由がわかるような気がする。まるっきり廃墟動画だ。
こんな所があったら確かに行ってみたい。あんな風に戦車がゴロゴロ放置されてるのって日本じゃなさそう。
最後の方のストーカーの嘆きを見ると、信仰についての話かな、とも思うけれども、そこまで穿って考えなくても、日本にも実話怪談系の有名どころ、「山の牧場」やら「メリーさんの館」なんかに似てる気がした。まぁ、「ストーカー」の方が先ではあろうが。幽霊とかバケモノがはっきり出て来ない廃墟探索でも、突然「ヤバイ、ヤバイ」とかいって逃げ出す心理と似たような物なんじゃなかろうか。何かよくわからない者に対する畏れっていうを感じてみたい、という欲求はどこの人にもいつの時代にでもあるって事なんだろう。
まぁ、これは映画だから、最初からフィクションってわかっちゃってる分、「実話」怪談のようにリアルに感じないよーって人もいるかもしれない。でも、ほんとの話ぶる必要がない分、むしろこっちの方が廃墟の空気感を味わえるようにできているかも。いつの間にかすっかりはまって、ホネを見つける辺りでは実に何とも言えない不安定な気分になっている。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 映画「父は憶えている」(2023.12.19)
- 映画「深い河」(2019.12.28)
- 映画「予想外のでき事」(2019.12.22)
- 映画「ソローキンの見た桜」ららぽーとでも上映しないかなぁ?(2018.12.17)
- 映画「天才バレエダンサーの皮肉な運命」(2018.12.16)
「ソ連」カテゴリの記事
- ついに出た『集史』「モンゴル史」部族篇の日本語訳!(2022.05.27)
- C98に向けアラビア文字のタイポグラフィーについて考える(2020.03.08)
- モンゴル近・現代史理解に不可欠の良書・佐々木智也著『ノモンハンの国境線』(2019.12.01)
- 『大旅行記』の家島彦一氏の講演を聴きに行ったよ(2019.06.09)
- コミケット95ではありがとうございました(2018.12.31)
コメント