映画「クローズ・デイ」
2013年ロシア
監督:オレーク・アサドゥリン
キャスト:
ダーシャ…マリヤ・ピロゴヴァ
サム(イェゴール)…パーヴェル・プリルチヌィ
ミーシャ…マカール・ザポロジスキー
魔法使い…ピョートル・セマク
リリー…パウリーナ・アンドレーヴァ
タマーラ…アリサ・ハザロヴァ
「ダーク・ワールド」の続編だが、あまり繋がっていない。 共通しているのは闇の世界の住人の戦いを描いているって点だけ。こっちの世界を守ろうとしている特殊能力の持ち主たちは、全く別のチームって感じで、ぜんぜん前作と関係ないんだよね。あの太古の森の中のような雰囲気がよかったのに、今度のは全くの学園ものになっていてチープに感じた。これ絶対ロケの予算とかケチっただろって思ったけど、制作費は大幅に増えてるみたい……? どこに金使ったんだろ? ……CG? 大学の地下のセット?……謎だよな。
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ダーシャは子供の頃、不思議な体験をした。スクールバスが奇怪なモノに襲われ、彼女だけ川に転落。溺れそうになりながら、知らない男の人からペンダントをもらったのだ。
大学生になったダーシャは、教習所で車の運転をしているときに、またもや不思議な体験をする。無茶振りしてくる教官のせいで、対向車に激突。
……したかに思えたが、はっと気づくと公園で車のおもちゃで遊んでいた。でもそのリアルすぎる感触に戸惑い、自室に帰ってからもどうしても納得できずにいる。ふと気づくと、子供の頃からもっていたあのペンダントをなくしていることに気づく。
ペンダントを探していると、教官が道端に立っている。
「このペンダントは全能の目だ」
と言ってペンダントを返してくれた。いつ拾ったのだろう? やっぱり、今日は教習に行ってて、事故に遭ったのか? 不思議に思いながらも、ペンダントを受け取ると、ダーシャに何か不思議な感覚が目覚めた。どうやら、人間の生気を吸う闇のバケモノが見えるようになったようだった。
その闇の者の行く先に、そいつらと女性が立ちはだかる。実は、教官も闇のものと戦う人間の一人だったのだ。そして、ダーシャは闇の世界の入り口の一つが、彼女の通っている大学にあることを知らされる……。
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モスクワに闇の世界を現出させるために使われる「七つの高層建築」って、例のスターリン・ゴシックの七つの建物だね。と、いうことは舞台になっているのはモスクワ大学? 名前出てこなくても明白だよね。
モスクワ大学って、もっと格式高い所かと思ってたけど、こんなちゃらい学生ばっかりなのかー、とちょっと拍子抜けした。
この映画で大学の地下にある闇の世界の扉を守っているのが、スターリン時代にこの大学の建設に携わっていた建築労働者のおっちゃんたち。これはたぶん、「モスクワ大学の地下には、建設に当たった囚人たちが埋まっている」っていう都市伝説(あくまで都市伝説で本当ではない)をパロっているんだろう。
お気楽にながら見するにはちょうどいい娯楽作品でござんした。
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