馬の博物館「戦国武士と馬」を見に行った
馬の博物館で開催されている「戦国武士と馬」を見に行ってきた。
いやー興味深かった。よく戦国時代に使ってた鞍なんて残ってるもんだ。
作られたのが室町時代だっていうだけでなく、消耗品とみられるような、使用痕のある本当に使ってたヤツってところがまた見所だ。草摺があたると鞍にこういう傷ができるのか、とか、踏ん張ると鐙のこんなところが減るのか、今の靴と同じような部分が減ってるな、とかわかるんだよ? すごくない?
あの苦しかった戦場で使った……みたいな思い入れのある品だからとって置いたんだろうか。 昭和の大量生産品が、今はむしろ手に入らない貴重品になっているのを見ても、断捨離って害悪のように思えてしまう。思い出の品は何でもとっておくに限る(笑)。
あと、個人的に興味深かったのは、信長や家康の書状。
何の因果か、『集史』「部族篇」の続きで、「チンギス=ハン紀」を訳している所なので、チンギス=ハンがケレイドのオン=ハンやオトラルのカイル=ハンにあーだこーだ言い遣る場面が出てくる。まぁ、大帝国になる前は口頭で言い遣る訳なんだが、その内容は信長や家康が手紙に書いて何かを頼んだり指示したりすることと似ている。
「なんだ、同じようなことしてるんだ」というのもおもしろいポイントだが、チンギス=ハンの言葉をどういう口調で訳したもんかと悩んでいたから、「あ、これ参考になるじゃん!」と思ったわけ。
だってさ、訳し方一つで上から目線にも、丁寧な御願いにもなっちゃうじゃない? それでチンギス=ハンの印象が変わっちゃうとまずいなぁ、と思って。
常設展の方も、モンゴルやキルギスの乳酒を醸す革袋が展示されていておもしろかった。いろんな型があって、バラエティーに富んでいる。
そして、モウコノウマが完全な野生馬ではなく、再野生らしいという但し書きがされていて、さすが新しい説(といっても数年前に発表されたものだが)の紹介もぬかりない。
併設されているポニーセンターでは、馬にニンジンをあげるイベントなどもあって、とても充実した見学になった。
鬣がもさもさでかわいい与那国馬サンゴちゃん モンゴルの馬はこの位の大きさかな
詳しくは公式サイトのこちらへ。
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