2023年12月19日 (火)

映画「父は憶えている」

映画「父は憶えている

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2022年キルギス/日本/オランダ/フランス
監督:アクタン・アリム・クバト
キャスト:
クバト…ミルラン・アブディカリコフ
ウムスナイ…タアライカン・アバゾヴァ
ザールク…アクタン・アリム・クバト

 事故で記憶も言葉も失ってしまった父(ザールク)が、23年ぶりにロシアから帰ってきた。息子のクバトは、肉親の情から、ずっと探していた父が帰って来てうれしい反面、全てを忘れて自分の記憶の中の父のイメージとはかけ離れて、まわりに迷惑ばかりかけている(と、彼には思えた)父に困惑する。


 これ、日本であっても、認知症の親に接する子供は、こんな気持ちになりそうだなぁ。

 でも最後は、ボケているように見えても、いや本当にボケていたとしても、憶えていたいことは憶えているじゃん!とほんわかした気分になるね。他の、昼間っから酒飲んだり、酒飲んで自動車運転したり、金を無心したりしているオッサン(ザールクの昔の知り合い)より、よっぽどまともよ?

 ゴミ集めのことも最初息子は、「みっともない」って言ってるけど、村の人たちがポイ捨てしたゴミを掃除してるだけだし、最初から悪いこととは思えなかったなぁ。まぁ、最後の方では、息子も村の人たちも、きれいにするのは良いことだ、となっていたから良かった。


 映画の本題とは関係ないかも知れないけれども、この人たち、なんで食って行っているのか不思議に思った。何もないもんね。キルギスというと、遊牧民の国というイメージがあるけど、遊牧どころか牧畜も行っていないようだし。家で消費する程度の家禽や牛馬はいそうだが(鳴き声は多少聞こえる)。
 水が豊富そうなので、畑かな? カパカパな土の畑は少し見えるけど、何か植わっているようには見えなかったんだよねぇ。工場とかもなさそうだし…。村のちょっと成功したヤツみたいな男も、町へ行って稼いでいるみたいだし。まぁ、でも、日本の田舎で何もなさそうな所でも、みんななんかして食ってるから、似たようなものなのかな???

 

 しかし、ゴミ問題はすごいねぇ。ポイ捨てぶりに、こりゃヒデエ……と思った。アニメ「ルパン三世」第一期の最終回に当時の夢の島が描かれているけど、あれに匹敵する。台風やら大雨やらの後、近所の海岸に行くとものすごい量のゴミが漂着しているから、今の日本人のマナーも大差ないと思うけどね。

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2019年12月28日 (土)

映画「深い河」

「深い河」トレーラー
2018年ロシア
監督:ヴラジーミル・ビトコフ
キャスト:
オレグ・グセイノフ
ルスタム・ムラトフ
ムハンマド・サビエフ

 カフカスの山並みは雄大だが、そこに暮らす人間の器の小ささは、まるで日本の田舎のよう。山口のあの事件を思い出した。世界初のカバルダ語の映画だという話だが、あんまり関係なかったな。

 

 兄のベスのように傲慢で独りよがり、人の忠告には耳を貸さず、凡夫のクセに偉そうな態度の田舎オヤジはよくいる。家族の危機を知って手助けに来た下の弟マロイにろくにやり方も教えずに、できないことをあげつらって「やっぱりダメなヤツ」と笑い物にするという性根の腐りぶりでは、誰からも恨みを買うわな。

 

 しかも、村人が誰も彼も妬みと僻みの固まりのような酷い奴らばかりで、ベスの家族とも険悪な雰囲気。ひとり収入のあるベスの家族を逆恨みしてなにかやらかしそうなニオイがぷんぷんしている。
家族の弱い部分であるマロイが見るからに危険で、何度となく「弟ちゃん、逃げろぉ!」と心の中で叫んだよ。山口の事件だと、村八分にされた方が逆ギレして村人を殺して回った訳だが、この物語ではどうなることやら……。


 題名が「深い河」って割には、川は上流域の浅く流れの速い河だし、複数形になってるけど出てくる河は1本だけ。質問コーナーで監督は、ほかの題名にしたかったが、官僚主義的あれこれで変えることができなかったとか答えていた。また、カバルダ語で川と魂は同じ発音なんだとか。リアルな河とはあんまり関係のない象徴的な題名なんだろうと思われる。 

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2019年12月22日 (日)

映画「予想外のでき事」

2019年ロシア
監督:アンドレイ・ムィシュキン
キャスト:
リーザ・アルザマソワ
マクシム・コロソフ

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今年もロシア映画祭が開催されました。
全部は見に行けませんでしたが、いくつか見に行きましたよ。
「予想外のでき事」もその一つとして上映された映画です。
12月13日に、警戒厳重な都内某所で上映されました。

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都内某所(ご存じ狸穴町のあそこ)

 

 オムニバス形式のラブコメで、主演のマクシム・コロソフとリーザ・アルザマソワがいろいろな状況の男と女の出会いを描きます。それぞれのお話にうっすらと関連があるような、ないような?

 

第一話 予想外のでき事
いかにも几帳面そうなビジネスマンがホテルの部屋に到着。明日の大事な懐義のためにじっくり休もうと熟睡モードに入った頃。男とは正反対のおおざっぱな女が同じ階に投宿。おおざっぱなうえに時差ボケで、真夜中というのにルームサービスを頼もうとしたもんだから、騒動が起こる。電話番号を間違えて男の部屋に注文の電話をかけてしまったのだ。

 

第二話 
つきあい始めたばかりの彼女(アルザマソワ)に良いとこをみせたい男。気球をチャーターして、粋な空の散歩をプレゼントしようと計画。ところが、気球を上げるためにやってきた原っぱには、彼女の元カレ(コロソフ)がホームレスになって住み着いていた。男は元カレより自分の方が誇示したかったのか、元カレに一緒に気球に乗らないかと誘う。いやな予感しかしないが、果たして?

 

第三話 ヤバイ仕事
現代はモークルィエ・ヂェラー。はい、『パタリロ』の読者ならおわかりですね、濡れ事のことです。しかしここでは血濡れた仕事ではなく、エロい方の濡れ事、浮気の話。
ガソリンスタンドで男(コロソフ)がキレイドコロとウフフしていると、恋人(アルザマソワ)が現れた! さぁ、どうする?

 

第四話 P.S.もし
中国のロシアセンターでロシア語を教えている男のところにケンか別れした恋人が現れた! 「かまわず授業を続けて」といいつつも、恨み言を言い募る女。ちょうど仮定法の の説明をしていたのがめちゃくちゃに……。


 こういったお話だと笑いのツボは日本人にも共通らしく、会場でも笑いが起こっていました。
 また、上映後監督のアンドレイ・ムィシュキン、主演のマクシム・コロソフらが質疑応答に答えていましたが、ロシアの少女が、「役者というお仕事は難しいですか」「映画を作る仕事は楽しいですか」的な純真な質問をしていたのが初々しく感じられました。

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2018年12月17日 (月)

映画「ソローキンの見た桜」ららぽーとでも上映しないかなぁ?

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 先日、「天才バレエダンサーの皮肉な運命」の後、井上雅貴監督がロシアで映画を撮ることの面白さを語ってくれたけど、その井上監督の映画「ソローキンの見た桜」って、南船橋のららぽーとでも上映しないかなー?

 ららぽーとはTOHOシネマズだから系列違いか?

 でもさ、これ日露戦争の捕虜の話でしょう?
 習志野にも日露戦争の捕虜収容所があって、それについては習志野市の公式サイトにも、すごく丁寧な解説があるんだから、そういうゆかりのあるところで上映したら、自分の市の歴史にも興味持てるし、関係の場所巡ったりして楽しいじゃん。……ららぽーとは船橋だけどな!

 幕張のシネプレックスではやるのかもしれないけど、幕張だと現場って感じじゃないんだよなぁ。もうコレ、系列の垣根を越えて習志野市も後援して、上映したら良いんじゃないかって思うんだよねー。

「レミニセンティア」は井上雅貴監督作品。「太陽」の製作にも参加している。

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2018年12月16日 (日)

映画「天才バレエダンサーの皮肉な運命」

天才バレエダンサーの皮肉な運命」トレーラー

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2016年ロシア
監督:アンナ・マチソン
キャスト:
アレクセイ・テムニコフ…セルゲイ・ベズルーコフ
キアラ…アナスタシヤ・ベズルーコヴァ
ヴァレーリィ・ゲルギエフ…本人
ドミートリィ・フルスタリョフ…本人
 
 

 キアラちゃん役の子、ものすごくかわいいな。容姿もかわいいんだけど、大喧嘩してたと思ったら、パパからのプレゼントでコロッと態度が豹変! 機嫌が直っちゃう。基本的にパパ大好きっ娘なところがかわいい。
 演技うまいなって思ってたら、ひょっとしてベズルーコフの本当の娘なのか? そりゃあ「パパ好き」がにじみ出る罠(笑)キアラのおかげでこの鼻持ちならない天才テムニコフが、憎めないやんちゃ坊主(キアラよりお子ちゃま)のように感じられた。だから、ところどころちりばめられてたギャグが素直に笑えた。

 ちなみに監督もベズルーコフの奥さんなんだって。

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 アレクセイ・テムニコフは、自他ともに認める天才バレエダンサー。20年前に、舞台で転倒して背骨を痛めてからは、故郷の町でバレエ教室を開いている。

 そんなある日、昔つきあっていたバレリーナから自分の娘だというキアラという子を紹介される。しかし、キアラがバレエを習いたいと言っても、
「おまえには才能のカケラもない」
等々ひどい事を言う。

 しかし、テムニコフの背骨はあれから確実に悪化し続けていた。

 医者の意見では、このままではあと数ヶ月で確実に車いす生活だろうという。踊れなければ死んだ方がましだと思ったのか、入院を拒み続けるテムニコフ。焦りを感じつつ後進を育てようとしたり、自分の脚本(振り付け?)をボリショイ劇場に売り込みに行ったりするがうまくいかず……。

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 今年10月に「ロシア映画祭in東京」で上映されたときに、字幕がずれる不具合があったとかで再上映になったので見に行ってきた。

 上映後、映画評論家の杉浦かおり氏、映画監督の井上雅貴氏のロシアの映画事情についてのお話があったが、そこで言われていた「ロシアは才能ある人に、大金持ちがポンと大金を出す文化がある」というのと通じるものがある。

 テムニコフみたいな自分の天才を鼻にかけて傲慢な人は、実際に身の回りにいたら面倒くさい事この上ない。映画の中でも昔の女(キアラの母)にも、近所の人にも嫌われまくってるんだけど、一方で彼の才能に対して活躍できる舞台を与える人がいる。日本だと、規範意識が強すぎてこういう天才肌の人は叩かれまくって潰されるのがオチのような気もするが、一応タニマチという言葉はあるんだよなー。

 だったら、私にも誰か売れっ子作家から、「オレは今度チンギス=ハンの小説(漫画)を書くから、資料用に『チンギス=ハン紀』翻訳してくれ」とかなんとか言って、ポンと大金をくれないものかな(笑)。

上映後の講演で出た映画のタイトル↑
ポルーニンは、テムニコフのモデルではないかとも言ってたな。

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2018年10月25日 (木)

映画「田舎の純情物語」

田舎の純情物語」トレーラー

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2017年ロシア
監督:エドゥアルド・パーリ
キャスト:
グリーシャ…フョードル・ドブロンラヴォフ
レーハ…ロマン・マジャノフ
タチヤーナ…イリーナ・ロザノヴァ

 
 

 「第2回ロシア映画祭 in 東京」でこの日に(23日)上映されたもう1本で、こちらもラブコメ。

 二人の仲良し爺さんが、一人の未亡人を好きになったことから起こる悲喜こもごものできごとあれこれ。

 最後のオチは、念入りに複線(?)が張られていた。全体的にわかりやすいお笑いだった。ラブコメのツボは万国共通なんだろうかね?

 でもあんな田舎で、完全に自給自足ならともかく、結構爺さんたち、現金持ってんだよな。どこから稼いでいるんだろ? 携帯持ってるし。

 ああいう周囲に人がいない田舎暮らし……というか、バンで移動販売やってる兄ちゃんには、爺さんたち、「ロビンソン・クルーソー」呼ばわりされてるくらい陸の孤島みたいなところ(ロケ地はレニングラード州らしいが)で、田舎の人間関係の煩わしさがないのなら自分もやりたいくらいだけど、現金収入ゼロでは今の時代暮らしていけないからなー。

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都内某所

 この日の上映は、都内某所で行われた。

 主催者のセルゲイ・ノヴォジーロフ氏、増山麗奈氏の挨拶の他、歌「夏の雨」をドミートリィ・チーホノフ氏が歌ったり、前回書いたように詩吟(?)があったりと、昨年の「叙情」に出てきたイベントみたいで、ロシアのニオイを感じることができた。

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2018年10月24日 (水)

映画「302ビス」

302ビス

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2017年ロシア
監督:アンドレイ・ムィシキン
キャスト:
リーザ・アルザマソヴァ
マクシム・コロソフ
キリル・エルミチェフ


 売れない小説家が、恋人とヨリを戻そうとして、二人が最初に出会ったブルガーコフの家(ブルガーコフ記念館みたいなヤツ)へ忍び込んで……という17分の短編ラブコメというか、ドタバタ喜劇。

 ええ~っ? 何じゃそりゃーっ! ……って感じの結末。

 今私の脳内では、最後の男の顔が福本伸行の絵柄で再生されてる。

ちょうどこんな感じで立ち尽くしてる

 いや、マクシム・コロソフさんはいい男なんですけどね。

 「302ビス」はモスクワの「ブルガーコフの家博物館」に実際にある店。映画はこの記念館にある劇場でロケしてます。

 ロシア映画祭in東京(2018年10月19日~25日)で上映されたのを見に行きました。この映画の主演の二人、リーザ・アルザマソヴァさんとマクシム・コロソフさんの挨拶と詩の詠唱(?)があったところが実にロシアっぽい感じを味わえて良かったです。

 

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2018年9月30日 (日)

映画「私はヒーローそれともヴィラン?よみがえれ勝連城」

私はヒーローそれともヴィラン?よみがえれ勝連城

2017年日本
監督:杉山嘉一
キャスト:
華那…福田沙紀
美鈴…大城優紀

 勝連城とは、沖縄本島の真ん中ぐらいにある、勝連半島にあった城で、世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つ。

 映画の中で、勝連城跡からの眺望が存分に見られてなかなかのおすすめ。アレを見れば、世界に開かれた窓、中継貿易で栄え、「大和(やまと)鎌倉の如し」だったってのが一目で納得できる。

 最後の城主・肝高(きむたか)の阿麻和利(あまわり)は地元ではヒーローだが、琉球王国の歴史上では、按司の位を奪った簒奪者であり、尚真王に伐たれて滅んだ(1458年)極悪人扱いだそうな。

 映画のストーリィは、その「一人の人でも、立場の違う人が見ればヒーローにもヴィランにも見える」という辺りをモチーフにしている。王道と言えば王道のストーリィだから、そっちに気を取られないで、自然に阿麻和利と勝連城に対する地元うるま市の思いを感じられるこういう映画も良いかも。

 ちなみに、この阿麻和利の時代ぐらいが勝連城の最盛期だということだけれど、この勝連城址からは、古代ローマやオスマン朝のコインが出土している(このコインは、古代オリエント博物館の「【開館四十周年記念特別展】シルクロード新世紀 — ヒトが動き、モノが動く —」で展示されるらしいぞ)。なんか時代がバラバラな気がするけど、貿易港としてずっと栄えていたということなんだろうか。城自体は、阿麻和利が敗れたときに廃城になったが、その場所は後の時代も使われてたってことなのかしらん???

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2018年9月13日 (木)

映画「9/11: 爆破の証拠 - 専門家は語る」

9/11: 爆破の証拠 - 専門家は語る

2012年アメリカ
監督:リチャード・ゲイジ

 おお、確かに。主に取り上げている世界貿易センター第7ビルには、大型航空機は全くぶつかってないのに、あんなにきれいに崩れ落ちているのは不自然だよな。建築の専門家が「制御解体だ」と思うのも無理はない。ツインタワーの他に、こんなことが起こっていたとは知らなかったなー。

 原因が「一般的なビル火災」ってされているのも変な話で、ビル火災であそこまで見事に真っ直ぐ崩れるの見たことない。どんなに酷い火事でも、真っ黒焦げになって残ってるもんだ。しかも、世界貿易センター第7ビルって、映像を見る限りではそこまで火を吹いていないし、外壁がきれいなまま、やや内に向かってすとーんと落ちてる。「制御解体」って言われれば、まさにそうだよね。おまけに、爆発音も当時の映像に確かに記録されているじゃん。

 そうはいっても、突然のハイジャックに合わせてそれだけの火薬をささっと仕掛けて壊すのは不可能だろうし……。

 もし、世界貿易センター第7ビルが仕組まれた崩壊だとしたら、テロが行われることを事前に知っていて放置したか、そもそもハイジャックを自分で仕組んだ自作自演って事になるが……。真相究明を求める署名が集まるのも納得だ。

 この映画では、専門家の見地から、不自然な点が淡々と指摘されているだけで、誰がどうしたとかいう陰謀論は語られていない。陰謀だとしたら、とてつもないけど、どうなんだろうか?

 あと、余談だけれど、アメリカ人も、アメリカは神の加護を受けた特別な国だと思ってるんだー(やっぱり)、と感心した。まぁ、どこでもそうだよね。自国は神国だと思うってことは、ごくありふれた普通の国民感情ってことだな。

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2018年8月 2日 (木)

映画「シン・ゴジラ」

シン・ゴジラ DVD2枚組

2016年日本
監督:庵野秀明(総監督), 樋口真嗣
キャスト:
矢口蘭堂…長谷川博己
赤坂秀樹…竹野内豊
カヨコ・アン・パタースン…石原さとみ

 期間限定っぽいので、見てみた記録をば。

 皮肉が効いててなかなかよろしい。クスッとした。中二心をくすぐるおもしろさだ。

 中二(厨二)心って思ったのは、「会議室じゃない、事件は現場で起こってるんだ!」とか、昔の日本軍の「現場が独断専行」的なニオイがするからだね。トップがクソとか、団塊とっとと退場しろと思ってる人らにはウケるだろう。いつも変わらぬ日本の原風景ちゅうことか。
 後手後手に回るのは、リーダーシップをだれも求めていないお国柄じゃあしょうがなくないかね。リーダーシップ、リーダーシップ言いながらも、いつだって強力なリーダーシップを発揮しようとすると、よってたかって足を引っ張って潰しにかかるじゃん。

 蒲田君あたりのゴジラ見て、「このゴジラ微妙……」と思ったけど、再上陸して口や背中から光線を出して辺りのビルをぶった斬るのはすごく良かった。……でも、それどこかで見たことある。エヴァのラミエルじゃん(他でも見た事あるような気がする)。

 最後のしっぽは、劇中で言われているように、進化するゴジラは羽も生えて世界中に拡散するってことだろう、と受け止めた。エヴァの最後の使徒がリリン(人間)であるのと似てるな、とも思った。

 それにしても、ビルで埋めて建機でやっつけるとは、土建屋国家日本の面目躍如ですなぁ……って、今はそうでもないのかしらん?(人手不足と聞くし)

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