2020年8月16日 (日)

『モンゴルの親族組織と政治祭祀 オボク・ヤス構造』を読んで考えたことなど

Obokh2
モンゴルの親族組織と政治祭祀―オボク・ヤス(骨)構造

 『モンゴル史(集史)』ロシア語版を訳しているとき、悩んだことの一つがローヂチ(родич)の訳。
 そもそもこれ、モンゴル語の何の訳なんだろう? アカ・ヴァ・イニと一緒に出てくる印象があったので、オボクの訳なんだろうか? じゃあ、ロート(род)がウルクかな???と思っていたが、ラシード原文のペルシャ語を見ているワケではないので、想像の域を出なかった。

 そんなとき、楊海英著『モンゴルの親族組織と政治祭祀 オボク・ヤス構造』という本が出ているのを知り、これで謎が解けるかも、と思って即ポチした。

 読み始めて間もなく、30ページにモンゴル語とロシア語の対照表が出ていた。
 積年の悩みに決着が!と胸が高鳴ったのだが、思っていたのと何か違うような?

 というか、この本、ウルクが全く出てこない。最終章にようやく出てきて、ウルクはオボクのテュルク語的表現だとひとことで終わり。そ、そうだったのか?

 つまり、ウルクとオボクには差がなく、差がないところに無理に違いを見いだそうとしていたから混乱しまくっていた(←自分が勝手に)ってこと?

 とはいえ、『モンゴル史(集史)』も「部族篇」しか訳してないので、『集史』全体では違うのかもしれない。しかもロシア語の時点でいわばモンゴル語→ペルシャ語→ロシア語の重訳だから、もとのモンゴル語がどの程度反映されているかわからないよなー、と思い、とりあえず「部族篇」も一部訳しているスミルノヴァさん訳の「祖先紀」「チンギスカン紀」で、ロート(род)が何の訳かハッキリ書いてある箇所をピックアップしてみた。

ナサブ(nasab)5箇所
ウールーク(ūrūġ)2箇所
カビーレ(qabīle)6箇所
ナスル(nasl)4箇所
クドゥード(qu ̒dūd)3箇所
ヘイル(kheyl)2箇所
シャヂャル(shadjar)1箇所
アスナーフ(aṣnāf)1箇所

……って、バラバラやん!(笑)結局、一般的にロートに訳されてるのは普通のペルシャ語なんだろうな?
 どんどん群盲象を撫でる的な方に行ってる気がするので、余談は脇に置いとくとして。

 『モンゴルの親族組織と政治祭祀 オボク・ヤス構造』そのものは、とてもおもしろかった。モンゴルの部族や氏族の名称について、今まで、全部個別案件、それぞれ来歴をたどらなきゃダメかとあきらめていたものが、オボク、ヤス、オトク等から考えて、これほどスッキリわかりやすく系統づけられたものはなかったように思う。「だいたいこんな感じ?」と漠然と感じていたことともピタリ合ってる。

 ただこれ、『集史』『秘史』あたりでモンゴルの部族名と系統というか関係性が頭に入っていないと、とっつきにくいかもしれないな。逆にそれがわかると、チンギス時代のあの部族が、今はこうなってああなっているんだ、と面白さ倍増。
 モンゴル帝国時代が現代モンゴルにも生きている感じがしてとても良い。

| | コメント (0)

2020年3月 8日 (日)

C98に向けアラビア文字のタイポグラフィーについて考える

 コミックマーケット98は、やるのかやらないのか?何だか不透明な今日この頃ではありますが、My出し物の方はV. V. バルトリドの「アニー マヌチェ=モスクのペルシャ語碑文」(コード名「アニーにおまかせ」)の翻訳が着々と進んでおります。っていうか、下訳は終わっているので、読みやすさや訳語の統一等々の細々した問題に目をつぶれば、「出す」重視で内容を問わないなら出せる(笑)状態です。

 

 冬コミ・春コミ間の期間が短いので、短めのをちょこちょこっとやろうと思ってこれを選びました。内容も、アニーの住民から不当な税金を取り立ててはいかん、というアブー=サイードの令旨の碑文で、杉山正明氏の「八不沙大王の令旨碑より」と似ており、東西のモンゴル王の命令を並べてみたらおもしろかろう、という思いつきもあってのことです。

 

 しかし、ペルシャ語?アラビア語?の部分が多くてとんだ地獄を見ました(笑)。とはいえ、一応入力は終わっています。ただ、文字の識別が困難な箇所があって、あまり自信はありません。
 特にファーとゲイン。この語中形をどうやって見分けるんだ???と、悩んでいましたが、打ち込みが終了して「原稿作りも一段落!」と、息抜きにネットサーフィン(死語)をしていて良い資料をみつけました。

 

 それがこれ。「アラビア文字の基礎知識」

 

 超初心者向けのペルシャ語入門の語学書を読んでもサッパリわからなかった事、致命的な欠陥ではないけれど美観的にどうにかならないかと思っていた箇所がバッチリ出てました。
 のみならず、『モンゴル史』「部族篇」で「???」となっていた箇所も「あっ、あれってこれじゃん!」と、わかってきました。……それにしても、2005年版かぁ……もっと早くに出会っていれば!

 

 でも言われてみれば当然で、ネットやパソコンでのペルシャ語やアラビア文字の表記の問題なのだから、ネット上でなにかしらの議論が繰り広げられていたはずです。しかも、ペルシャ語そのものを学ぼうというわけではないのだから、最初からネットで探すべきでした。

 

※たとえば、Tahomaのアラビア文字フォントは「漫画チックな(もっと言えばふざけた)印象を与える」とか、アラビア文字の「Unicodeにおける文字名称は、ヤケクソ(?)で付けられた物が多数ある」なんて箇所は、読んでいて笑えるような笑えないような、「あ、やっぱりそう思うよね?」と、とても共感。

 

※また、「アニー……」の中では、日本語フォントとアラビア文字ペルシャ語のフォントを同じポイント数によるとアラビア文字が小さく見えるんだけれど、かといってアラビア文字部分だけポイント数を上げると行間が空いてしまう、というような問題も取りあげられていました。だいたい、原稿を作っていてきれいな見た目にしたいなぁ、と思ったときに問題になった点は、既に議論し尽くされていたというわけ。ま、解決はしてないようですが……。

 

 とはいえ、チャットのような場所で繰り広げられた議論を今から追いかけるのは難しい……というかメンドウクサイので、ここまでスッキリわかりやすくまとめてある文書は大変重宝します。いま日本語ワープロで多言語混在、しかも左→右文も右→左文もガツガツ混在できるのも、こういった試行錯誤があったからでしょう。

 

 ちょうど売り切れている「部族篇1」の疑問だった箇所もこれのおかげで直せそうです。コミックマーケット98にむけ、ぽちぽちとでも確実に準備を進めて行きますよん。

| | コメント (0)

2019年12月28日 (土)

コミックマーケット97に参加します

 いまさらですが、「群雄」は日曜日 西 D 68aです。

 今回は全く間に合いませんでした。なので私の新刊はなしですが、人材豊富な「群雄」には、新刊を出す人がいます。日曜日にコミケに来る機会があれば、是非立ち寄って手に取ってみて下さいね。

 言い訳させていただきますと、1週間ちょい時間があって、無料配布にウラーンゴムのウィグル文字碑文でも訳すかと思ったんですが、風邪が酷くてとうていそんな気力が出ませんでした。……それでも、ロシア映画祭には行ったんですがね(笑)。

 年に2回の祭り。自分の新刊がないと、きっと寂しい思いをするんだろうなぁ。次回への自戒を込めて、朝から売り子に励みたいと思います。

| | コメント (0)

映画「深い河」

「深い河」トレーラー
2018年ロシア
監督:ヴラジーミル・ビトコフ
キャスト:
オレグ・グセイノフ
ルスタム・ムラトフ
ムハンマド・サビエフ

 カフカスの山並みは雄大だが、そこに暮らす人間の器の小ささは、まるで日本の田舎のよう。山口のあの事件を思い出した。世界初のカバルダ語の映画だという話だが、あんまり関係なかったな。

 

 兄のベスのように傲慢で独りよがり、人の忠告には耳を貸さず、凡夫のクセに偉そうな態度の田舎オヤジはよくいる。家族の危機を知って手助けに来た下の弟マロイにろくにやり方も教えずに、できないことをあげつらって「やっぱりダメなヤツ」と笑い物にするという性根の腐りぶりでは、誰からも恨みを買うわな。

 

 しかも、村人が誰も彼も妬みと僻みの固まりのような酷い奴らばかりで、ベスの家族とも険悪な雰囲気。ひとり収入のあるベスの家族を逆恨みしてなにかやらかしそうなニオイがぷんぷんしている。
家族の弱い部分であるマロイが見るからに危険で、何度となく「弟ちゃん、逃げろぉ!」と心の中で叫んだよ。山口の事件だと、村八分にされた方が逆ギレして村人を殺して回った訳だが、この物語ではどうなることやら……。


 題名が「深い河」って割には、川は上流域の浅く流れの速い河だし、複数形になってるけど出てくる河は1本だけ。質問コーナーで監督は、ほかの題名にしたかったが、官僚主義的あれこれで変えることができなかったとか答えていた。また、カバルダ語で川と魂は同じ発音なんだとか。リアルな河とはあんまり関係のない象徴的な題名なんだろうと思われる。 

| | コメント (0)

2019年12月22日 (日)

映画「予想外のでき事」

2019年ロシア
監督:アンドレイ・ムィシュキン
キャスト:
リーザ・アルザマソワ
マクシム・コロソフ

Russiafilm001

今年もロシア映画祭が開催されました。
全部は見に行けませんでしたが、いくつか見に行きましたよ。
「予想外のでき事」もその一つとして上映された映画です。
12月13日に、警戒厳重な都内某所で上映されました。

Tokyot
都内某所(ご存じ狸穴町のあそこ)

 

 オムニバス形式のラブコメで、主演のマクシム・コロソフとリーザ・アルザマソワがいろいろな状況の男と女の出会いを描きます。それぞれのお話にうっすらと関連があるような、ないような?

 

第一話 予想外のでき事
いかにも几帳面そうなビジネスマンがホテルの部屋に到着。明日の大事な懐義のためにじっくり休もうと熟睡モードに入った頃。男とは正反対のおおざっぱな女が同じ階に投宿。おおざっぱなうえに時差ボケで、真夜中というのにルームサービスを頼もうとしたもんだから、騒動が起こる。電話番号を間違えて男の部屋に注文の電話をかけてしまったのだ。

 

第二話 
つきあい始めたばかりの彼女(アルザマソワ)に良いとこをみせたい男。気球をチャーターして、粋な空の散歩をプレゼントしようと計画。ところが、気球を上げるためにやってきた原っぱには、彼女の元カレ(コロソフ)がホームレスになって住み着いていた。男は元カレより自分の方が誇示したかったのか、元カレに一緒に気球に乗らないかと誘う。いやな予感しかしないが、果たして?

 

第三話 ヤバイ仕事
現代はモークルィエ・ヂェラー。はい、『パタリロ』の読者ならおわかりですね、濡れ事のことです。しかしここでは血濡れた仕事ではなく、エロい方の濡れ事、浮気の話。
ガソリンスタンドで男(コロソフ)がキレイドコロとウフフしていると、恋人(アルザマソワ)が現れた! さぁ、どうする?

 

第四話 P.S.もし
中国のロシアセンターでロシア語を教えている男のところにケンか別れした恋人が現れた! 「かまわず授業を続けて」といいつつも、恨み言を言い募る女。ちょうど仮定法の の説明をしていたのがめちゃくちゃに……。


 こういったお話だと笑いのツボは日本人にも共通らしく、会場でも笑いが起こっていました。
 また、上映後監督のアンドレイ・ムィシュキン、主演のマクシム・コロソフらが質疑応答に答えていましたが、ロシアの少女が、「役者というお仕事は難しいですか」「映画を作る仕事は楽しいですか」的な純真な質問をしていたのが初々しく感じられました。

| | コメント (0)

2019年12月18日 (水)

映画「ハラフ・オディ」

「ハラフ・オディ」オフィシャル・トレーラー

2019年ロシア(ハカシア)
監督:ミハイル・メルズリキン
キャスト:
マクシム・スルトレコフ
アリーナ・マイナシャエワ
スヴェトラーナ・チャフトゥイコワ

 ハカシアでの公開は今年の12月末だそうで、日本ではそれに先行しての公開。(ロシア初公開は「アムールの秋」だそうな)
一人称視点が斬新な映画だが、たぶん若い世代やゲーマーには、こういう感じの視点で未知の世界を冒険をして行くってのは、見慣れた画なんだろう。

 

 ハカス神話をモチーフにしているということだが、最後の方でラスボスっぽく出てくるエルリク・ハーンは、他のシベリア神話でもおなじみの神ですな。トレーラーにも出てるが、シベリアではああいうイメージなのか……。でももっと上位の神がいるっぽく「俺たちの冒険は終わらない!(未完)」みたいな終わり方だった(笑)。人気が出たら、続編がでるかも。

 主人公アイアンは肉体を伴っているように描かれているものの、シャマンの魂の旅(脱魂=トランス)を実写化したような感じ。日本では、草葉の陰で見守っている魂、転生する魂、死んだ場所でいつまでも彷徨っている魂の区別が曖昧だが、民族によってはそれらの魂に別々の名前がある場合がある。最初に出てくる魂のパーツってヤツはそういう魂の説明じゃないかな。でもそれは、あんまりストーリー上で生きていなかったような?

 下の世界に行くのは簡単だが、上の世界に行くのは難しいと言われているとおり、アイアンの旅は困難を極める。途中でいろいろな精霊に出会って助けられ(邪魔され?)、「神」を探す旅を続けた末に、不思議な老人に銀の書をもらう。しかし、強欲な兄に銀の書を奪われ、そのような便利アイテムは、かえって不幸を招くと考え、再び神を懲らしめる旅に出る……。


 アイアンは、縛られていた水の精霊スゲジを助けるんだけど、アイアンが彼女を人を助ける良い奴じゃないかというのに対し、ハレイハンが「彼女は多くの人を溺れさせ、いくつもの村を水没させた悪い女」だから罰していたのだ、という。今年日本を襲った台風を思わせるエピソード。自然の恵みには二面性があるよな。台風が来るからこそ豊かな国土でもあるわけなんだけどねぇ。

| | コメント (0)

2019年12月 1日 (日)

モンゴル近・現代史理解に不可欠の良書・佐々木智也著『ノモンハンの国境線』

Nom02

要するに「ハルハ河が国境線である」とは馬鹿でも言えるが、その逆を言うためには専門的な知識が必要とされたのだ。しかも厄介なことにそうした専門知識は、中途半端に身に付けているとかえって危険で、間違いをいっそう強固なものにしかねないものだった。(『ノモンハンの国境線』174~175頁)

 

 これって本当に名言だと思う。一歩一歩丁寧なプロセスを経ての理解を放棄した思考停止バカがいる一方、正しいものは正しいと言う人はいた。当時の東洋学者や満鉄が正しい境界線を導き出して提示してたのには、なんだかホッとした。しかし、「結論ありき」で自分たちに都合の良い調査結果しか見ない連中が、昭和天皇の意向にさえ逆らって紛争を起こしていく。

 

 そもそも、近代国家が国家であるためには、「領土」「国民」「主権」の要件が必要……なんて中学校だかで教わったような気がするが、それなら、現在のモンゴル国の国境線にはいかなる法的根拠があるかを紐解いていく本書は、現代モンゴル国の歴史を語るに等しい。

 

 そんなわけで、『ノモンハンの国境線』は、ノモンハン事件(ハルハ河会戦)に興味のある人だけでなく、モンゴルの歴史に興味のある人が読めば、絶対、おもしろいと感じるはずだ。
Nom
この付箋の数だけの「へぇ!」「そうだったのか!」が詰まってます!

 

 国境確定を巡る周辺国の動きは、歴史の醍醐味そのもの。その周辺国の中に、当事者として日本も関わっているから、割と流れを追いやすい。日本の近・現代史に興味のある人にも、日本史と世界史は地続きだと実感でき、複雑怪奇とも言われる20世紀はじめの世界史を理解するにも役立ちそう。

 

 しかも、条約やら協定やらのややこしい話でも、節目節目におさらいが入るので、読み進めば読み進むほど記憶が定着。あちらの国こちらの国と話が飛んでも、それらが交錯したところで、登場人物それぞれの思惑が同時にわかってくる。そうだなー、たとえるなら、全天球カメラで撮った映像をぐりぐり動かしていろんな角度から見ることができる、みたいな(笑)。なかなか巧みな語り口だと思う。

 

……なーんて「勉強に役立つ」的なお堅い話ばかりでもないんだな。「スターリンを平手打ちした男」みたいなネタかアネクドートじゃないかと疑っちゃうようなおもしろエピソード(失礼!)もぶっ込んでくるところが『ノモンハンの国境線』の読み物としてもおもしろいところ。

 

 個人的な感想としては、自分が『モンゴル史』訳しているときは、言葉を捻り出すことでいっぱいいっぱいになっているせいもあり、出てくる地名がリアルにどこにあり、どういう位置関係なのか、ほとんど注意を払っていなかったなー、と大いに反省させられた。
『ノモンハンの国境線』を読むと、モンゴル帝国時代にもよく聞く地名が出てきて興味深い。外国人の好事家にとってもこのようなのだから、現地の人ばかりでなく、モンゴルの人たちにとっての思い入れは格別だろうと想像できる。そのような「心のふるさと」を軽い気持ちで侵略してしまった日本は罪深いな。

 

p.s. 「アラシャ」と「アラシャン」と両方出てきて、自分は「アラシャン」の方が普通かと思っていて、著者にもそう言ったのだけれど、現地のモンゴル人は「アラシャ」と呼ぶそうだ。(参考:斯琴(スチン)「内モンゴル・アラシャ地域におけるアラシャ崇拝」(千葉大学『人文社会科学研究』第17号、2008年9月)による)
「アラシャン」は、外来者である漢人の呼び方で、彼らによって広がったそうな。私は戦前からのモンゴル研究の影響で、アラシャンが普通かと思ってたけど、『ノモンハンの国境線』的には「アラシャ」で統一するのが良いかもしれないね。

 

| | コメント (0)

2019年10月22日 (火)

CEATEC2019で生promobot君に会ったよ

Promobot02

今年のCEATECでは、ロシアのブースがあったんですな。

 

promobotといえば、テスラの自動運転車にはね飛ばされた(YouTube映像→A Promobot robot was killed by a self-driving Tesla car)等々、常に話題を振りまいている、ロシアでは一番ポピュラーなロボットだと思います。

 

……個人的印象では、ロシア版Pepper君?

Promobot03

Pepper君より幾分いかつい感じではありますが。

今年のCEATECは、有人UAV(……ってのもトゲアリトゲナシトゲトゲみたいな妙な名前だ)というか空飛ぶ車関係が目に付いたくらいで、目を見張るような未来感はあまりなかったような気がします。

Uav01

それだけ具体的に身近になってきたという事かもしれませんが、「AI人材を育成しなければならない」なんて話を聞くと、「それ、私らの考えてるAIと違う! 単なるプログラムじゃん!」と思ってしまうんですよね。

じゃあ、私らの考えるAIとは、何じゃっていうと、やっぱり仮面ライダーゼロワンに出てくるヒューマギアみたいなやつ? かな(笑)。

 

| | コメント (0)

2019年6月 9日 (日)

『大旅行記』の家島彦一氏の講演を聴きに行ったよ

第五回三笠宮オリエント学術賞授賞式の記念講演なのかな?

 家島彦一氏のイブン・バットゥータについての講演会を聴きに行ったよ。

 一般の人(私のような)も混じっているということで、あまり専門的な話ではないということだったけれども、イブン・バットゥータについて話しても話しても話し足りない、彼の旅行や手稿本について調べるのが楽しくて楽しくて仕方ない、というのがバンバン伝わってきて、平凡社東洋文庫の『大旅行記』もジョチ=ウルス関連のところしか読んでなかったけれども、そんなにおもしろいなら、他のところも読みたくなってきた(←思惑通りの反応?)。


最初から読んでみたくなってきた!

 だいたい、私の担当(?押し?)の時代は、テュルクでもモンゴルでもイスラムじゃない時代なので、イスラム世界の常識がイマイチわかっていないんだよねー。だから、ラシードの言ってることがナンノコッチャってところがある。特に『モンゴル史』第1章。『大旅行記』は註も充実しているから、楽しみながら読んでイスラムに親しんでおこう、と思った。

……てなことを考えながら地下鉄に乗っていたら、つい九段下まで乗り越してしまい、仕方なく降りる羽目に。で、久々にナウカに行ったら、オルホン、イェニセイだけでなく、タラス及びチュー、イルティシ、イリ、シル=ダリヤ、ヤイーク(ウラル)といろいろな場所で発見された古代トルコ=ルーン体(突厥)文字碑文・銘文の載ってる本があった!

Ancientturk001
こんなヤツ↑『古代テュルク文字の歴史と理論』

 Ancientturk003
中身はこんな感じ

 昨年のウィグル・ルーン体文字碑文の薄い本を作った時は楽しかったなぁ、やっぱ突厥・ウィグル碑文関連で何かやりたいよなぁ、と思ってしまった。

 夏には、『モンゴル史4』の改訂版を準備中。そろそろこれで部族篇も完成だからと、底本になっているロシア語訳『集史』の訳者ヘタグーロフさんに関するお話「交響曲第七番 レニングラード」をweb上で読めるように公開しておいた。

 しかし、ルーン文字関連のもやりたいし、ロシア人名に関する本についても相談中だし、あれもこれもやりたいこと多すぎ(笑)。
 やりたいこと全部にどっぷり浸かれるだけの時間と体力と集中力が欲しいもんじゃのぅ。

| | コメント (0)

2018年12月31日 (月)

コミケット95ではありがとうございました

 先日のコミケット95、歴史サークル「群雄」に来てくださった皆さま、どうもありがとうございました。

Comiket95

こんな感じで、「群雄」の中でも目立つところにおいてもらいました。

 前日まで、大掃除の一環でロシアの本を干したりはたいたりしていたら、目が腫れる腫れる。だけど、もう眼科は年末年始休暇で営業してない……ってんで、片目を腫らしたままで座ってました。うーむ肝心なときに……。しかも、帯とか考えたのに忘れてるし。

『モンゴル史』はともかく、古代トルコ・ルーン体文字碑(ウィグル可汗国時代)とか、作ってるときは熱中しているから気付かなかったけれども、実際モノができてみれば、「こんなマイナーな時代・地域って興味ある人いる~?」って、心配になってました。

 が、終わってみれば、多くの方に興味を持ってもらえたようでよかったです。

 前々から、『集史』のところどころ、突厥・ウィグル碑文に似てるなー、と思っていましたが、改めてじっくりウィグルの碑文を見てみると、「コピペ?」と思えるくらい似てる箇所が多々あるんですよねー。この辺を追求して行きたいけれど、ますます「需要あんのかソレ?」な沼に嵌まる……いや既にズブズブはまってるかもしれませぬが(笑)。

 はてさて、次に何をやったら良いものですかね~。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧