2017年8月 1日 (火)

映画「僕たちの家に帰ろう」

僕たちの家(うち)に帰ろう [DVD]

2014年中国
監督:李睿珺
キャスト:
アディカー…湯龍
バーテル…郭崇濤
お爺さん…白文信
お父さん…郭建民
老ラマ僧…馬興春

 裕固(ユグル)の幼い兄弟が、お爺さんの死をきっかけにお父さんが遊牧している家に帰ろう、というお話。
 最初にちょっと甘州ウィグルが西夏に滅ぼされ、現在の裕固につながっているという説明があるよ。IMDbには、言語ターキッシュって書いてあるな。現代トルコ語と同じには全然聞こえないけど、アメリカから見れば同じ括りになるんだろうか。

 原題は「家在水草豊的地方」。
 兄弟が幼い頃を家族そろって過ごした家のあった場所のような、豊かな水、草の地はあるのだろうか……と書いちゃうと、だいたい結末がわかってしまうと思うけど、予想していたより惨い結末だったよ。

 兄弟でお爺さんの所に預けられた時期に差があるので、兄弟で草原に対する知識も認識もずれているんだよね。兄(バーテル)は先に草原から離れてしまっているから、彼の草原に対する認識は昔のまま。といっっても、数年しか違わないはずなんだけどな。その勢いで草原の縮小は続いているから、最近父と一緒に暮らしていたはずの弟(アディカー)でも、戸惑うほどの変貌ぶり。

 昔、家族が幸せだった頃に遊牧していた場所を覚えていたラクダが、その場所にたどり着いても水は既に涸れ果てていて死んでしまうのは、絶望的な気分になる。
 その後、老ラマ僧に助けられるところで、少しは希望が見えたかと思ったんだが。

 結局兄弟は、放牧に行っている(?)お父さんを捜し当てる。
 めざましい発展の影で伝統的な生活が急速に失われていくのは、中国だけの話ではないもんな。日本の田舎だって、他人事じゃないくらい変わってきてる気がする。

 兄弟は日本で言えば小学生だろうけど、この歳でラクダをしっかり管理して乗り物として使っているのはすごいと思った。でもその技術も、町の暮らしでは役に立たないだろうから、彼らの代で忘れ去られていくんだろうなぁ。

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2017年7月 7日 (金)

コミケット92に参加します@日東S06a

 コミックマーケット92「群雄」当選しております。日曜日東S06a。

 今回は、私も朝早く行く所存でございます。
 いつも出遅れて、せっかく来てくれた人と会えてないという事案が発生していたようで申し訳ございません。この夏は、何とかがんばりたいです。

 とはいえ、今回は『モンゴル史』「部族篇2」の改訂版をまだやっていて、新刊にぜんぜん取りかかれてないというていたらく……。
 そして『モンゴル史』なのに突厥碑文を持ち出すという暴挙に出る始末……。だってだって、わしはモンゴルの人じゃないモン、テュルクの人だもん!モン!

 それがねぇ、「部族篇2」は見直してみると結構妙な、というか不審なところのある章でして、なかなか手強い。

 もっともクサイと思ってるのはメルキドのこの部分(「チンギス=ハン紀」で補整)。

トクタイ=ベキは戦闘中に射落とされて殺された。彼の兄弟クドゥと彼の息子たちチラウン、マヂャル、トゥスカンは四人全員で下馬してトクタイの屍を拾い上げようと欲したが、充分な時間がなかったので、大急ぎで彼の頭を取り、イルディシ河岸から逃走した。

……射其子脱脱殺之。脱脱之子大(火)都、赤剌温、馬札兒、禿薛干四人、以不能歸全屍、遂取其頭渉也兒的石河、……

 下のは『元史』巻122「巴而朮阿而忒的斤伝」からの引用です。『聖武親征録』じゃありません。直訳と言っていいほどそっくり!?

 トゥスカンは、この直前でクルトゥカン=メルゲンって書かれてるのに、ここだけトゥスカンなんだよねえ。まぁ、『集史』だから寄せ集めで別のソースなんだろうけど、実にあやしい。
 しかも、クドゥについては、トクトア(トクタイ)の息子を列挙するところにも出てくるんだけど、そこでわざわざ「彼の兄弟もまたクドゥという名であった」なんて断っていて、この部分の「彼の兄弟」っていうのはラシードが差し込んだっぽいんだよねぇ。他の信頼すべき筋からの情報でクドゥがトクトアの兄弟だと確信を持っていて、もともとは『元史』と同じようにトクトアの四人の子どもとなっていたのを書き換えたんじゃないのかな。

 ラシードは、プーラード丞相から講義を受けているから、中国の史書から引用した文章があってもおかしくはないけれど、ラシードが『元史』を見たり内容を知ったりするのは不可能なんだよね。 (『元史』の編纂は1369~1370年で、そのころラシードはとっくに刑死している)

 これってどゆこと?
 これについて解説する文があったら是非教えて欲しいのです。

 予想としては、これはウィグルの歴史書からの引用なんじゃない?ってこと。
 ウィグルにこんなに詳しい歴史書あるじゃん!テュルクものとしては、むしろそっちを見たいわ!! どっかから出て来ないかな!!!……ということなんですわ(笑)。

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2017年6月 1日 (木)

映画「ガリポリの戦い 兵士たちの人生」

「ガリポリの戦い 兵士たちの人生」トレーラー

2005年トルコ
監督:トルガ・オルネク

 これ、R指定じゃないんだね。
 再現映像部分は淡々と抑えた感じに作ってるけど、記録映像やら写真が惨たらしい。頭が半分ぶっ飛んで脳味噌出ちゃってるのとか……当然モノクロだから、大丈夫とでもいうのかな? 干からびたの、膨れ上がったの、妙な角度に曲がってるの、千切れてるのなど、当時の報道写真かねえ。百年以上前、第一次世界大戦時の写真だけど本物だから生々しいよ。
 この「ガリポリの戦い」では、すごく狭い戦場でイギリス側・トルコ側合わせて12万人を越す死者が出たんだって。文字通り足の踏み場もないくらい死体だらけで、しかも回収できないから悲惨なことになってる。

 そのなんとも厭な塹壕戦の様子が、

イギリス・ダラム州の炭坑夫ジョー・マリー
イギリス貴族で士官のガイ・ナイチンゲール
トルコの海軍士官サラハッディン・アディル
ニュージーランド出身の兵士中最も背の高いジョージ・ボリンジャー
同じく最も背の低いウォルター(ビル)・リードリー
弟ジョーを守るために志願したオーストラリア出身のオリバー・カンバーランド
ロンドン出身の絵描きエリス・サイラス
ニュージーランドの医師パーシヴァル・フェンウィク

……といった人たちの手紙や日記で淡々と綴られていく。
 オスマン帝国の識字率は5%だったとかで、トルコ側の手紙は相対的に少なくなっているせいか、ANZAC(オーストラリア・ニュー・ジーランド軍団)側からの視点が多めの感じかな。
 ムスタファ・ケマル(アタテュルク)の手紙?報告書?も彼ら普通の人たちの書いた物と同レベルでそっけなく出てくるよ。

 監督は、「テロリストのゲーム」のトルガ・オルネク。まぁこっちの方が先だけど、「テロリストのゲーム」もドキュメンタリータッチではあったよね。

シー・バトル 戦艦クイーン・エリザベスを追え! !」も英国艦隊を撃退したところがクライマックスであるかのような邦題になっているし(実際は前半のクライマックスくらいの扱い)、エンターテインメントを意識した作品ならここが見せ場になるんだろう。そこはさらっと最初の20分足らずで終わっちゃうんだよね。でもその中にも、「シー・バトル」でこのシーン見たぞ?って実写や写真があった。アレ、事実に基づいてたのか。

 そのあとがまぁ酷い。塹壕掘って数百メートル進むのに何千、何万という死者を出していく凄惨な戦いが続く。しまいには、双方からカッパドキアばりの地下道を掘ってたりして、南半球から穴掘りに来たのかと。物理的にもドロドロの戦いで気が滅入るだろうに、そんなんでもANZACの士気は高かったのかねえ。

 トルコ側はどんなに死傷者が出ようと引くわけにはいかないんだろうけど、イギリス側は「犠牲を厭わない」上陸作戦とか、「犠牲を厭わない」突撃とか、「犠牲を厭わない」……の繰り返しで、指揮官は本当によく考えて作戦立ててる? のちには、このガリポリの戦いは無謀な作戦の代名詞になるわけだが……。

 再現映像は人や人の顔があまり出て来ないので、淡々としている。それでも、塹壕に運ばれてきた食料にばんばん蠅が飛び込んでくるところなんかおえってなる。特に解説なしでもわかるぞ、それ死体から湧いた奴だろって。なんでか知らんけど、あいつら人の口めがけて跳び込んで来るんだよなあ。そりゃあ病気も流行るよ。
 映画見てるだけでもうんざりして早く終わってくれえ……と思うんだから、実際参加していた人は自棄にもなるよなあ。

 終始淡々と続くから、感情的になりにくい映画ではある。
 それでも、参加した人たちの手紙で淡々と綴るから、ずっと語っていた人の最後には感情移入してしまう。何度も見るとじんわりくる映画だね。

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2016年12月26日 (月)

コミケット91に参加します@30西ほ-10a

 あわあわあわ……とあわあわしているうちに、もう年末ですよ。2016年も今週で終わりです。

 コミケット91、群雄堂は30日(金)西地区“ほ”ブロック-10a、新刊ありますよ~。……私はないですが。
 夏の「部族篇4」で力尽きました。これで『モンゴル史』「部族篇」は全巻揃ったのでどうかお許しを。……え?「序文」はどうなったかって? あーあーあーあーあー聞こえない(ぉぃぉぃ)。

 お詫びにこんなパンフレットを作ってみましたので、当日お立ち寄りの際は、もらってやって下さいまし~。

Organa

……うん、作った。大河ドラマ便乗ネタで作りましたよ。

でもね、いまだにオルガナ?オルキナ?ウルケネ?オルクナ?どれ? と迷ってて、コピーに踏み切れず悩んでるんです。うーん、うーん。どうしたらいいのか……。


「ラノベのようにすらすら読めるシリーズ」もちっとも進んでない~る~るるる~。(←壊れた)

 何もかも中途半端で当日に臨みそうな気がしますが、何卒よろしくお願いします。

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2016年11月 9日 (水)

映画「U.G.T. カオスコード」

U.G.T. カオスコード [DVD]

2012年トルコ
監督:ジェム・ギュル
キャスト:
メテ・オズテュルク…ギョクハン・ムムジュ
メルテム…ロジダ・デミレル
マンスール…ジェマル・ヒュナル

 んー、このチープな画面のツクリは……アサイラム?(違います)
 低予算っぽさが端々ににじみ出てて、あらゆるシーンでメガシャークを思い出すんだけど、B級映画作りにマニュアルでもあるの???

゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

 突然命を狙われ出したメテ大尉。妻を殺され、正体のわからない敵と戦い、傷ついたところを謎の美女メルテムに助けられる。彼女はUGTという秘密諜報組織に属しているという。このところ世界中でUGTの要員が殺される事件が起きており、それはこのところエジプトなどイスラム諸国の政権を倒し、最後の砦トルコを牛耳ろうとしている世界的規模の秘密結社の仕業だという。実は、メテの父親は……というお話し。

゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

 イルミナティとかメーソンとか地震兵器とか、どうしてそういう大きな事言っちゃうかな。まぁ、そういう厨二臭も好きなんだけどさ。トルコでもこの類の陰謀論が通じるのか、と勉強にもなるしね。
 B級とわかって見る分には、なんじゃこりゃあ!そこ画面に映っちゃ駄目だろ!と笑える場面もあり(笑)。おおむね失笑なんだけど、アクション映画の迫力あるシーンはこうして作る!というメイキングを見るようなおもしろさもある(いや、本編上でバレちゃ駄目だろ)。

 あ、でも、世界を影から牛耳っている秘密結社が~っていう感じの陰謀論を本気で信じてる人にこんな事言っちゃうと怒られそうだな。そうです。これはある世界的規模の秘密結社の陰謀に挑むメテ大尉のアクション映画なのです(棒)。

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2016年9月24日 (土)

トルコの無人偵察機アンカー、実戦配備はいつ?

 アンカーはトルコのTAI(Turkish Aerospace Industries, Inc.)が開発・製造した無人航空機(UAV)。ドローンと言っても良いのかも知れないけど、このサイズだとイメージ的に「ドローン」じゃない?

Anka333s
TAIのサイトより>

 アンカ、もしくはアンカー鳥というのは民話・伝説に出てくる霊鳥で、フェニックスのようなの。ラシードも『集史』の中で、オン=ハンの本名・トオリル(トグルル)の名前の意味を「トオリルとは、(イランから見て)西の地方でアンカーといわれる大鳥と似たようなものである云々」と説明に使ってるくらいだから、イスラム世界では誰でも知っているポピュラーな神獣なんだろうね。
 去年のニュースでは「2016年に実戦配備される」ってあり、今年のニュースでは「2017年から……」ってなってる???なにそれ、遅れてるんですかね? まぁ、この手のモノだとよくある話ではあるんだけどさ。

Shinden
<「前翼機」と聞けば日本人なら誰でも思い浮かぶ震電と同じくらいの大きさかな。:wikipediaより>

尾翼が上側に付いてるけど、やっぱプレデターに似てるよねぇ。純トルコ製とはいうものの。

640pxmq1_predator
MQ-1 プレデター:wikipediaより>

サイズも同じくらい。

  アンカーA    RQ-1 プレデター

全長:8 m        8.22m
翼幅:17.3 m      14.8m
翼面積:13.6 m²     11.5m²

最大離陸重量:1600 kg 1020kg
最高速度:217 km/h   217 km/h
巡航速度:204 km/h   130–165km/h

 じゃあ何でプレデターじゃ駄目なんだろうね? トルコなんかNATO加盟国なんだからアメリカから買えばいいような気もするけど。
 もっとも、日本でも最新鋭戦闘機アメリカから買おうとしたら、機能が制限される、みたいな話なかったっけ? トルコだとイスラエルが近過ぎてあんまり見えすぎる偵察機はアメリカが売ってくれなかったりするのかもね。……いや、知らないよ? わしゃぐのたじゃないからね。
 この辺、中東地域を研究している専門家に聞いてみたいところ。

 やっぱり、実戦に使うとなればISISに対して使うんだろうなあ。それはまぁ、いいとして(他国の上空を飛ばすのか、というのも問題のような気もするが)、クルド系のゲリラにも使うんだろうなあ。トルコにそういう技術力があるっていうのは喜ばしい事なんだけど、自前で作らなきゃならないほど必要とされているって、そういう事なんだろうと思うと悩ましい。

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2016年9月 6日 (火)

「ラノベのようにすらすら読める集史」シリーズをKindleしてみたよ

 Kindleアンリミテッド人気にあやかろうと、ウチも「ラノベのようにすらすら読める集史」シリーズなるものを始めてみました。

Jami2
集史: 部族篇2 ラノベのようにすらすら読める集史

 →にある『届かなかったLove Letter』のラシードが語っている、というイメージで書いたので、少々調子に乗り過ぎな気もしますが、いかがなものでしょう?
 アンリミテッドで読める方、有料でも読んでやる、という親切な方、是非とも感想をお聞かせ下さい(「え?集史ってこんなんだっけ?」とか)。

 いや~、それにしても「部族篇2」翻訳してから3年、見直してみると随分いっぱいいっぱいだったんだなぁ、と感慨深いですな。序文のワケワカランぶりにうんうん唸った後でこれ見るとそんなに難しくなく読めて、「クソっ、クソっ、なんて自分はロシア語できないんだ」と思いながらも取り組んでいるウチに少しは進歩したのかな?……だといいな~。

 で、新シリーズ記念に、既発表のヤツの無料キャンペーン、9月11日までやってるるるr。
是非ダウンロードしてみてね~。

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2016年7月23日 (土)

ハザール帝国時代の墓地を発掘しているよ

シンフェローポリ市(クリミア)のサイトによると、東ボスポロス調査隊がケルチ市郊外クズ=アウル遺跡でハザル可汗国(ハザール帝国)時代のアランと見られる人々の墓を発掘したと報じています!

2016年7月21日
クリミアで考古学者が古代の墓地を発見(写真あり)←というかほとんど写真

場所はケルチの郊外です。
上の記事の写真見ると、海に臨む高台(海岸段丘の上)のようですね。
古墳好きも納得の(?)良さげロケーションです。

 プレス・リリースによると、手に持ってるのが石英塊、銅製の装飾品とおもり。1~1歳半の子供が埋葬されてました。その遺骨の上には玉髄の大きなビーズ。5~8世紀のいわゆる「サルトフ=マヤーツカヤ文化」に属しているものである事が判明しています。というわけで、この墓の被葬者はハザル可汗国を構成していたアランであったとみなされています。

 遺骸は法医学鑑定ののち発掘物共々クリミアの博物館に収められるとのことですが、具体的な館名が書いてない…クリミアにあるのなら、いずれにせよ、なかなか行くのが難儀そうな(政治的に)所でしょうなぁ。

 ハザールってだけでユダヤがどうのー、アシュケナージがどうのー、色々面倒くさい事を言ってくる人がいるのに、クリミアかよ!って思いますが、政治的意図があるからそこら辺から発掘費用が出てくるんでしょうね。ポル=バジンなんかもそうでしょう。わざわざプーチンが見に来たりしてさ。

 考古学なんて浮き世のどろどろからほど遠い、純粋でひたむきな学問のようなイメージがありますが、なかなかに生臭い事でございます。

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2016年6月15日 (水)

映画「雪の轍」

雪の轍 [DVD]

2014年トルコ
監督:ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
キャスト:
アイドゥン…ハルク・ビルギネリ
ニハル…メリサ・ソゼン
ネジラ…デメト・アクバー
ヒダーイェット…アイベルク・ペクジャン
ハムディ…セリハト・クルチ
イスマイル…ネジャト・イシレリ

 いやぁ、何はともあれ、最後はアイドゥンが最もすべきだった彼に相応しい仕事に着手できて良かった。いろいろあったけど、それも物書きには糧になるさ。

 なにしろ、周囲の働かない連中ほどプライドが高く、偉そうに他人を批評するのが笑える…と言うか酷い話。盗人にも三分の理で、そういう批判の中にも自分のためになる事がある、と思ってアイドゥンが真摯に反省して歩み寄ろうとしても、それは違う、とかまた批判。その一方で、相手のおかしい所を指摘しても同じ話をぐるぐる繰り返すばかりでちゃんと反論できない。しかも最後は逆ギレ。…ネットの書き込みかーい!

 逆恨みして刺しそうな勢いの人さえいて、それも最近のストーカー事件みたいなネット・トラブルを思わせる。カッパドキアののどかなホテルの裏でこんなストレスのたまる人間関係が繰り広げられているという対比がすごいけれども、日本でも田舎って僻みっぽい人多いからな、こういう面倒くさい人間関係、実際ありそうだよなー(だから過疎るんだよ)とも思った。
…もっとも、田舎だろうと都会だろうといつの時代でも人を批判して貶めることで自分を高めて偉ぶってる人間は大勢いるのかもしれないけどねー。

 そうそう、アイドゥンが馬を買いに行くシーンがあるんだけれど、やっぱり馬が少し小さいような。我々の祖先の馬だ、とか言ってるからトルコの馬もあんなもんなんだね。

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2016年5月23日 (月)

ドキュメンタリー「1万2000年前の神殿調査」

ナショナル ジオグラフィック チャンネル
1万2000年前の神殿調査
2012年アメリカ
監督:ティム・コナード

 トルコ南西部のギョベクリ=テペで発掘された神殿跡。驚くべき事に、12000年前の石器時代に建てられたものだ。エジプトのピラミッドより7000年も早い世界最古の神殿跡か? 狩猟採集で生活していた人達がこのような大規模な石造りの構造物をどうやってつくったのだろう? 土器や車さえない時代に。

「農耕が始まる前、狩猟採集民が定住していた!」ってさも新しい知見のように言ってるけど、日本の縄文時代だって定住していたよな、割と普通に。三内丸山遺跡だって、加曽利貝塚だって農耕なんかしてないぞ。それで千年以上続いてた。
 そもそも、狩猟採集生活が貧しくて農耕民が豊かだなんて事はないもんな。森なり草原なりが豊かで食べられる植物がたくさんあれば、動物だってたくさんいるから肉も食べられる。狩猟採集生活の方が豊かな生活をしてそうだけどな。

 定説は、
農耕→定住→宗教→宗教施設→都市
という順番に発展するものだって説明されるんだけれども、欧米ではこういうふうに教えてるんだ? 我々の感覚では何か違う気がする。

 縄文時代の日本でも犬が丁寧に埋葬されていて、狩猟の友だったようだけど、このVTRでも「この時代、家畜はいない」とアナウンスされるちょうどその時の映像が犬を連れた狩猟風景だった(笑)。犬は家畜じゃないのかい。

 アナトリアの方の「神殿」じゃああまり関係ないよなー、とこのドキュメンタリーを見る気はなかったのだけれど、見てみたら、石柱が石人君に見えたので、急に興味がわいてきて、何度も見るほどに(笑)。体に動物の模様とか、顔が描かれないけど帯や手は描かれる様式とか、むしろ鹿石に似てるかも。スキタイの文化がシベリアの方まで広がっているのを考えると、鹿石の考え方の底にもここと同じような信仰があるのかもしれないなー。

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